開催予定の上映

  • 2020.1.21 - 3.8
  • 上映企画

戦後日本ドキュメンタリー映画再考

Rethinking Postwar Japanese Documentary Films

2020年1月21日(火)-3月8日(日)

1-3月の休館日:月曜日
*館内整備のため、2020年3月9日(月)から休館します。

会 場:長瀬記念ホール OZU(2階)
定 員:308名(各回入替制・全席自由席)

★各回の開映後の入場はできません。

当日券についてはこちらをご覧ください。

前売券についてはこちらをご覧ください

概要

NFAJプログラムNo.20
↑PDF版でもご覧いただけます

 映画の草創期以来、日本のノンフィクション映画が豊饒な歴史をたどってきたことは、すでに言うまでもありません。かつて当館は、フィルムセンター時代の1997年から2005年まで4回に分けてシリーズ企画「フィルムは記録する」を催し、時代ごとの特徴的な作品を紹介してきました。そこでは、製作スタイルや映画会社といった切り口をベースに、日本のドキュメンタリー映画の歴史的な流れを浮き彫りにしました。
 それ以来15年ぶりにこの分野を本格的に捉えるこの「戦後日本ドキュメンタリー映画再考」は、主に1950年代から2000年前後までの時期に注目し、主題的に、あるいは手法的に、各々の特色を発揮した“映画作家”たちの足跡を追うものです。戦後の開放的な空気の中で新風を巻き起こした若き才能、高度経済成長下で特異な発展を見せた産業PR映画の監督から、発展の裏面に生じた社会の傷跡に対峙する作家、ドキュメンタリーという分野に大胆な実験精神を持ち込んだ表現者、そして自身を取り巻く環境の中に価値を見出した作家まで、多才な映像の作り手たちに焦点を当てます。またこの企画は、産業PR映画のうち、このジャンルの壮大なパースペクティブを象徴する、ダムの建設記録映画をフィーチャーすることも大きな特徴です。
 ドキュメンタリー映像に触れることは、単にそれぞれの時代の出来事や世相を学ぶことではなく、私たちが世界をどのように捉えてきたかを、作り手たちの視線の変遷とともに感じ取りながら、これからの社会を創るための思考を育むことです。今回上映される66作品が持つそれぞれのインパクトが、今も色褪せていないことが分かるでしょう。

■(監)=監督・演出 (構)=構成 (製)=製作 (脚)=脚本 (撮)=撮影 (録)=録音 (編)=編集 (音)=音楽 (解)=解説・ナレーション (出)=出演 (声)=声の出演
■スタッフ・キャスト欄の人名は原則として公開当時の表記を記載しています。
■特集には不完全なプリントや状態の悪いプリントが含まれていることがあります。
■記載した上映分数は、当日のものと多少異なることがあります。
 

1.ぼくのなかの夜と朝 (96分・1971・社団法人西多賀ベッドスクール後援会・監:柳沢寿男)
2.忘れられた土地 生活の記録シリーズII (30分・1958・東京フイルム・監・脚:野田眞吉)
モノクロームの画家 イヴ・クライン [YVES KLEIN LE MONOCHROME] (29分・1964・美術映画協会・構・編:野田真吉)
くずれる沼 あるいは 画家・山下菊二 (38分・1977・雷社・監・製・編:野田眞吉)
3.教室の子供たち ―学習指導への道― (29分・1954・岩波映画製作所・監・脚:羽仁進)
動物園日記 (72分・1957・岩波映画製作所・監・脚:羽仁進)
4.山中常盤やまなかときわ (101分・2004・自由工房・監:羽田澄子)
5.ともだち (59分・1961・岩波映画製作所・監・脚:時枝としえ)
ケンちゃんたちの音楽修行 ヤマハ音楽教室四才児初期の記録 (53分・1965・岩波映画製作所・監:時枝俊江、坂口康)
6.よみがえる金色堂 (45分・1970・日映科学映画製作所・監・脚:中村麟子)
明治の絵画 (22分・1968・日映科学映画製作所・監:中村麟子)
五島列島の若者組 (33分・1986・記録映画社・監:中村麟子)
ダム建設記録映画を見る 7.佐久間ダム[総集篇] (96分・1958・岩波映画製作所・監・脚:高村武次)
8.黒部川第四水力発電所建設記録 第一部 黒部峡谷 (38分・1958・日本映画新社・監:西尾善介)
黒部川第4発電所建設記録 黒部峡谷 第2部 地底の凱歌 (53分・1959・日本映画新社・監・脚:西尾善介)
9.御母衣みぼろロックフィルダム第一部 (47分・1960・英映画社・監:高木邦治)
御母衣ロックフィルダム第二部 (48分・1961・英映画社・監・脚:赤佐政治)
10.小河内ダム (39分・1958・岩波映画製作所・監・脚:岩佐氏寿)
豪雪に築く 奥只見ダム建設の記録 (40分・1962・岩波映画製作所・監:伊勢長之助)
奥只見ダム 第二部 (33分・1963・岩波映画製作所・監:岩波映画演出部)
11.下久保ダム (34分・1968・理研映画・監:合津進)
総集編 アルプスにダムができた ―東京電力奈川渡ながわどダム― (35分・1970・鹿島映画・監:池田元嘉)
岩尾内いわおないダム その建設の記録 第二部・建設編 (40分・1969・読売映画社・監:井出玉江)
日高をひらく 新冠にいかっぷダム建設の記録 第一部 (22分・1972・読売映画社・監:志羽一馬)
12.赤道直下一万粁 アフリカ横断 (89分・1958・日本映画新社・編:伊勢長之助、大峰晴)
13.遭難 谷川岳の記録 (70分・1958・岩波映画製作所・監・脚:高村武次)
14.エラブの海 (63分・1960・日本映画新社・監・脚:西尾善介)
15.ルポルタージュ (40分・1960・岩波映画製作所・監・脚:黒木和雄)
恋の羊が海いっぱい (20分・1961・岩波映画製作所・監:黒木和雄)
わが愛北海道 (49分・1962・岩波映画製作所・監・脚:黒木和雄)
16.シベリヤ人の世界 (99分・1968・日本映画新社・監:土本典昭)
17.ニッポン国古屋敷村 (213分・1982・小川プロダクション・監・編:小川紳介)
18.沖縄列島 (91分・1969・東プロダクション・監・脚・編:東陽一)
19.ねじ式映画 私は女優? (100分・1969・シネマ・ネサンス・監:岩佐寿弥)
20.ルイズ その旅立ち (99分・1997・「ルイズ」製作委員会=フリー映像プロダクション・監・製・脚:藤原智子)
21.仕事=重サ×距離 三菱長崎造船所からのレポート (34分・1971・日本リクルートセンター・監・脚:松川八洲雄)
不安な質問 (85分・1979・たまごの会映画委員会・監・脚:松川八洲雄)
22.春を呼ぶ子ら 進路指導シリーズ 展望編 (21分・1959・新世界プロダクション・監・脚:松本俊夫)
西陣 (25分・1961・京都記録映画をみる会=「西陣」製作実行委員会・監・脚:松本俊夫)
石の詩 (24分・1963・東京放送=東京テレビ映画・構:松本俊夫)
[日本語版] (27分・1976・東宝アドセンター・監・脚:松本俊夫)
23.アントニー・ガウディー (70分・1984・勅使河原プロダクション・監・製・編:勅使河原宏)
24.イヨマンテ 熊おくり (103分・1977・グループ現代=民族文化映像研究所・総監督・脚:姫田忠義)
25.’69春~秋 地下広場 (84分・1970・広場の一味・監・製:大内田圭弥)
26.O氏の肖像 (65分・1969・構・製・撮:長野千秋)
27.黄金の旅チュンドワ アフリカ東部海岸文なし漂流記 (86分・1972・日本映画研究所・監・製・脚・撮・録・編:西江孝之)
28.神屋原カベールの馬 (28分・1969・監・製・脚:北村皆雄)
海南小記序説 アカマタの歌 ―西表島・古見― (86分・1973・遊行鬼・監・構・製:北村皆雄)
29.アジアはひとつ (96分・1973・NDU日本ドキュメンタリストユニオン)
30.極私的エロス・恋歌1974 (93分・1974・疾走プロダクション・監・撮:原一男)
31.生木が立枯れていくごたる あぶら症 (88分・1974・構:岡田道仁)
32.六ヶ所人間記 (171分・1985・監・現地録音・編:山邨伸貴・監・製:倉岡明子)
33.沖縄 久高島のイザイホー (102分・1979・伝統文化財記録保存会=下中記念財団・監・脚・製:岡田一男)
34.ザ・サカナマン いち漁師キャメラマンの現状報告― (80分・1979・黒田プロダクション・監・製・撮:黒田輝彦)
35.ゴッド・スピード・ユー BLACK EMPEROR (90分・1976・プロダクション群狼・監・製:柳町光男)
36.山谷やま やられたらやりかえせ (110分・1985・「山谷」制作上映委員会・監・製:佐藤満夫・監:山岡強一)
37.女王蜂の神秘 (32分・1962・桜映画社・監:樋口源一郎)
真正粘菌の生活史 ―進化の謎・変形体を探る― (28分・1997・シネ・ドキュメント・監・製・脚:樋口源一郎)
きのこの世界 (47分・2001・シネ・ドキュメント・監・製・脚:樋口源一郎)
38.草とり草紙 (82分・1985・監・撮・製:福田克彦)
39.映画の都 山形国際ドキュメンタリー映画祭'89 (94分・1991・小川プロダクション・監:飯塚俊男)
40.SELF AND OTHERS (53分・2000・ユーロスペース・監:佐藤真)
阿賀の記憶 (55分・2004・カサマフィルム・監:佐藤真)
41.ルーペ カメラマン 瀬川順一の眼 (90分・1996・瀬川さんを記録する会・監・解:伊勢真一)
42.妻はフィリピーナ (100分・1994・万福寺シネマ・監:寺田靖範)
あんにょんキムチ (52分・1999・日本映画学校・監・撮:松江哲明)

上映作品詳細

1柳沢寿男

  • 2020年1月21日(火) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月15日(土) 1:00 PM@長瀬記念ホール OZU

時代劇から記録映画に転じ、戦後はフリーランスとして産業PR映画の第一線で活躍した柳沢寿男(1916-1999)は、企業社会に従属した映画作りに疑問を抱くと、1968年の『夜明け前の子どもたち』からは自主製作の福祉映画に生涯を捧げる。その晩年に誕生した5本の長篇を通じて、撮る側と撮影対象との「いってこいの関係」を重視する柳沢の方法論が育まれた。仙台の西多賀病院で撮影された第2作『ぼくのなかの夜と朝』は、進行性筋ジストロフィー症の子どもたちが生き、学ぶ意味の重みを厳しく考えさせる。

ぼくのなかの夜と朝(96分・16mm・カラー)

1971(社団法人西多賀ベッドスクール後援会)(監)柳沢寿男(製)今野正己、浮田洋一(脚)大沼鉄郎(撮)石井尋成、秋山洋、長田勇(録)大橋鉄矢(編)高橋春子(音)松村禎三(解)伊藤惣一


2野田真吉(計97分)

  • 2020年1月21日(火) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月16日(日) 4:00 PM@長瀬記念ホール OZU

戦前の「文化映画」時代からのベテランでありながら、多くの尖鋭的な芸術運動に参加し、円熟とはかけ離れた挑戦的な姿勢で、常に意欲的な創作=批評活動を展開した野田真吉(1916-1993)。1970年代以降の野田は民俗学映像に傾斜してゆくが、今回は主に野田と美術との関わりに焦点を当て、美術評論家瀬木慎一と組んでイヴ・クラインの“青”の世界に挑んだ『モノクロームの画家 イヴ・クライン』、そして親友である反骨の画家山下菊二の創作と生活を1969年から1972年まで追った映像からなる『くずれる沼 あるいは 画家・山下菊二』を上映する。

忘れられた土地 生活の記録シリーズII(30分・16mm・白黒)

1958(東京フイルム)(監・脚)野田眞吉(撮)高橋佑次(録)大橋鉄矢(音)間宮芳生(解)高島陽

モノクロームの画家 イヴ・クライン [YVES KLEIN LE MONOCHROME](29分・16mm・カラー)

1964(美術映画協会)(構・編)野田真吉(製)瀬木慎一(録)奥山重之助(音)武満徹

くずれる沼 あるいは 画家・山下菊二(38分・16mm・白黒)

1977(雷社)(監・製・編)野田眞吉(撮・音)長谷川元吉(撮)亘真幸(録)本間喜美雄、井上洋右(出)山下菊二


3羽仁進(計101分)

  • 2020年1月22日(水) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月11日(火) 4:00 PM@長瀬記念ホール OZU

数ある戦後派プロダクションの中でも、特にユニークな演出家を輩出した岩波映画製作所を象徴するのが、『教室の子供たち』や『絵を描く子どもたち』の成功で若くして脚光を浴びた羽仁進(1928-)である。デビュー初期の撮影対象は子どもと動物であり、特に動物はその後も大切なモチーフとなってゆく。脚本や演技に寄りかかってきた旧来の「文化映画」のスタイルを排し、動きが予想できない相手を撮ることの意味を世に問うた羽仁のセンスは、この分野に新世代の訪れを印象づけた。

教室の子供たち ―学習指導への道―(29分・35mm・白黒)

1954(岩波映画製作所)(監・脚)羽仁進(製)吉野馨治(撮)小村静夫(録)桜井善一郎(解)石原久子

動物園日記(72分・16mm・白黒)

1957(岩波映画製作所)(監・脚)羽仁進(製)吉野馨治(撮)今野敬一(録)桜井善一郎(音)和田則彦


4羽田澄子

  • 2020年1月22日(水) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月18日(火) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

デビュー作『村の婦人学級』(1957)以来、60年以上にわたって現役のドキュメンタリストであり続ける羽田澄子(1926-)。美術をめぐる映画にも注目すべき作品は多く、『山中常盤』は近世初期の岩佐又兵衛の同名絵巻を映像化したこの分野の集大成である。全12巻、150mにもなる作品を横スクロールで撮影、牛若丸と母・常盤御前の物語がダイナミックに展開する。動かない素材を緊張感に満ちたドラマに昇華させる手法は羽田が初期から得意としているが、『山中常盤』は企画から完成までに12年の歳月を要した。

山中常盤やまなかときわ(101分・35mm・カラー)

2004(自由工房)(監)羽田澄子(製)工藤充(撮)若林洋光、宗田喜久松(デザイン)朝倉摂(録)滝澤修(音・三味線)鶴澤清治(作調・小鼓・打物)仙波清彦(浄瑠璃)豊竹呂勢大夫(ピアノ)高橋アキ(解)喜多道枝(出)片岡京子


5時枝俊江(計112分)

  • 2020年1月23日(木) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月15日(土) 4:00 PM@長瀬記念ホール OZU

1951年に岩波映画製作所に入社した時枝俊江(1929-2012)は社会教育映画、観光映画などさまざまなジャンルの映画に携わったが、幼児教育をめぐる映画は、特に1970年代以降、映画作家としてのライフワークになってゆく。隠しキャメラを使って4歳児の幼稚園入園から夏休みまでを記録した『ともだち』はこの分野を確立した一本で、まだ機材が大型の時代でありながら、音声を画面に従属させるのではなく、子どもの小さなつぶやきまで丹念に拾い、活かそうとする姿勢が特徴的である。

ともだち(59分・35mm・白黒)

1961(岩波映画製作所)(監・脚)時枝としえ(撮)藤瀬季彦(録)安田哲男

ケンちゃんたちの音楽修行 ヤマハ音楽教室四才児初期の記録(53分・35mm・カラー)

1965(岩波映画製作所)(監)時枝俊江、坂口康(製)伊坂達孝、雨宮正(撮)栗田尚彦、相田和成(音)佐久間俊夫、鈴村和彦(解)伊藤惣一


6中村麟子(計100分)

  • 2020年1月23日(木) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月16日(日) 1:00 PM@長瀬記念ホール OZU

日映科学映画製作所のエース演出家の一人として、教育的な科学映画で実力を発揮した一方、生活科学や美術などを解説する作品でも定評のあった中村麟子(1916-2009)。晩年の代表作である『五島列島の若者組』は、長崎県の福江島に残る年齢ごとの集団生活の風習のうち、「若者組」の共同作業の様子をフィルムに収めたもので、民俗学的にも貴重な記録である。当館は、2009年の監督の没後、旧蔵の資料を「中村麟子コレクション」として所蔵している。

よみがえる金色堂(45分・16mm・カラー)

1970(日映科学映画製作所)(監・脚)中村麟子(製)片田計一(撮)中山博司(音)長沢勝俊

明治の絵画(22分・35mm・カラー)

1968(日映科学映画製作所)(監)中村麟子(製)片田計一(脚)藤原智子(撮)佐藤登(録)草間善元(音)長沢勝俊(解)平光淳之助

五島列島の若者組(33分・35mm・カラー)

1986(記録映画社)(監)中村麟子(製)古川正思(撮)原田英昭、藤井敏貴、古川直木(録)甲藤勇(音)長沢勝俊(解)今尾博


ダム建設記録映画を見る

戦後日本のノンフィクション映画界を瞬く間に成長させた原動力は、1950年代からの高度経済成長であった。その勢いに乗った企業や官公庁はPR映画の製作を加速、あらゆる分野において、製造物の価値を訴え、あるいは自社の宣伝を行う映画をこのジャンル専門のプロダクションに発注した。なかでも、この時期のPR映画を象徴する分野が、戦後の電力需要の急増などに対応して全国で建設されたダムの建設記録映画である。人間が自然を大規模に改変し、古くから住む人々に移住などの犠牲を強いながら、現代人の生活を支える立役者となったこの巨大なモニュメントと映画の出会いに注目する。


7ダム映画1

  • 2020年1月25日(土) 1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月14日(金) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

深い砂礫層などの障害をアメリカの大型機械を導入して克服、着工からわずか3年あまりで完成に至った日本土木史の金字塔、天竜川佐久間発電所の建設記録『佐久間ダム』。この時代の産業PR映画の興隆を象徴するこの大作は、長期現地滞在の撮影班により、その築造工程を3部作として詳細に記録している。この総集篇は、3部それぞれの原版ネガフィルムを解体して再編集したバージョンである。

佐久間ダム[総集篇](96分・35mm・カラー)

1958(岩波映画製作所)(監・脚)高村武次(製)吉野馨治(撮)小村静夫、加藤和三、藤瀬季彦(編)伊勢長之助(音)芥川也寸志


8ダム映画2(計91分)

  • 2020年1月25日(土) 4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月18日(火) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

関西電力の委託による、黒部川第四発電所建設の記録。佐久間ダムよりも人里離れた土地を舞台としており、初期の工事を記録した第1 部では、危険を顧みない撮影による景観も強く印象に残る。また第2 部では、輸送路となる大町トンネル、アルプスを縦断する黒部トンネルの過酷な掘削工事をドラマティックに描いている。この大工事は、のちに三船敏郎・石原裕次郎共演の『黒部の太陽』(1968、熊井啓)の題材にもなった。

黒部川第四水力発電所建設記録 第一部 黒部峡谷(38分・35mm・カラー)

1958(日本映画新社)(監)西尾善介(製)堀場伸世、藤本修一郎(撮)林田重男、丸子幸一郎、潮田三代治、藤田正美、今村俊輔(録)国島正男(編)伊勢長之助(音)別宮貞雄(解)藤倉修一

黒部川第4発電所建設記録 黒部峡谷 第2部 地底の凱歌(53分・35mm・カラー)

1959(日本映画新社)(監・脚)西尾善介(製)堀場伸世、藤本修一郎(撮)藤田正美、潮田三代治(録)国島正男(編)伊勢長之助(音)別宮貞雄(解)藤倉修一


9ダム映画3(計95分)

  • 2020年1月26日(日) 1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月19日(水) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

奥飛騨の白川郷に建設された御母衣ダムの建設を記録した2部作。岩盤が軟弱なため、日本で初めてコンクリートではなく岩石や土砂を積み上げるロックフィル工法が採用された。第1部は発破で岩石を作り出してゆく建設初期からの模様がスタンダードサイズの画面で、第2部は完成から送電開始までの模様が、横幅のあるロックフィルダムにふさわしく堂々のシネマスコープサイズで撮影されている。

御母衣みぼろロックフィルダム第一部(47分・35mm・カラー)

1960(英映画社)(監)高木邦治(製)高橋銀三郎(脚)赤佐政治(撮)河合不二雄(録)阿部恒雄(音)陶野重雄(解)和田多吉

御母衣ロックフィルダム第二部(48分・35mm・カラー)

1961(英映画社)(監・脚)赤佐政治(製)高橋銀三郎(撮)河合不二雄(録)田中義造(音)清水脩(解)和田多吉


10ダム映画4(計112分)

  • 2020年1月24日(金) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月19日(水) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

岩波映画製作所は、『佐久間ダム』のほかにも、電源開発や鹿島建設などから数々のダム建設記録を受注している。このプログラムでは、建設前に反対運動が政治闘争となったことでも知られる東京奥多摩の小河内ダム建設の後期を記録した作品、そして福島県と新潟県にまたがる只見川に建設された奥只見ダムの記録映画を上映する。後者では坑道式発破による大がかりな岩盤破壊の模様を見ることができる。

小河内ダム(39分・35mm・カラー)

1958(岩波映画製作所)(監・脚)岩佐氏寿(製)吉野馨治(撮)広川朝次郎(録)片山幹夫

豪雪に築く 奥只見ダム建設の記録(40分・35mm・カラー)

1962(岩波映画製作所)(監)伊勢長之助(製)坊野貞男(脚)高村武次(撮)岩波映画撮影部(録)桜井善一郎(音)三木稔(解)田宮二郎

奥只見ダム 第二部(33分・35mm・カラー)

1963(岩波映画製作所)(監)岩波映画演出部(製)坊野貞男(構・編)伊勢長之助(撮)岩波映画撮影部(録)加藤一郎(音)伊福部昭


11ダム映画5(計131分)

  • 2020年1月24日(金) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月20日(木) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

群馬県と埼玉県にまたがる利根川水系の下久保ダム(重力式コンクリートダム)、長野県松本の梓川に建てられた奈川渡ダム(アーチ式コンクリートダム)、北海道の大河である天塩川に作られた岩尾内ダム(重力式コンクリートダム)、北海道南部を流れる新冠川の新冠ダム(ロックフィルダム)という東日本の4つのダムの建設記録。

下久保ダム(34分・35mm・カラー)

1968(理研映画)(監)合津進(製)藤田幸雄(脚)富岡捷(撮)小沢健次

総集編 アルプスにダムができた ―東京電力奈川渡ながわどダム―(35分・35mm・カラー)

1970(鹿島映画)(監)池田元嘉(製・脚)岩佐氏寿(撮)入沢甲、橋本正(音)冨田勲

岩尾内いわおないダム その建設の記録 第二部・建設編(40分・35mm・カラー)

1969(読売映画社)(監)井出玉江(撮)竹下公二

日高をひらく 新冠にいかっぷダム建設の記録 第一部(22分・35mm・カラー)

1972(読売映画社)(監)志羽一馬(撮)佐々木達春


12伊勢長之助

  • 2020年1月26日(日) 4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月20日(木) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

戦後の産業PR映画やエクスペディション映画などで活躍したフィルム編集者伊勢長之助(1912-1973)。記録映画界で「編集の神様」と呼ばれた伊勢の存在は、この分野における編集の力を印象づけた。『赤道直下一万粁 アフリカ横断』は、インド洋から入ってキリマンジャロ、ケニアの草原、ウガンダ、コンゴから大西洋岸に到達した早稲田大学赤道アフリカ遠征隊の記録。同行した林田重男と今村俊輔撮影の素材を手際よくまとめた伊勢の手腕がここでも光る。

赤道直下一万粁 アフリカ横断(89分・35mm・カラー)

1958(日本映画新社)(編)伊勢長之助、大峰晴(製)堀場伸世(撮)林田重男、今村俊輔(録)国島正男(音)団伊玖磨(解)フランキー堺


13高村武次

  • 2020年1月28日(火) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月21日(金) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

岩波映画製作所の中でも、産業映画の分野をリードした演出家高村武次(1923-2005)を象徴する作品はまず『佐久間ダム』3部作(1954-1957)だが、『遭難 谷川岳の記録』もそれに並ぶ代表作である。1957年の春夏に起きた登山者遭難事故を、原因から結果まで綿密に記録し、高村のジャーナリストとしての才を遺憾なく見せている。時には犠牲者にもキャメラを向け、伊福部昭の音楽などによってドラマ性を強くするなど、映画館興行用の作品であることも意識させる。

遭難 谷川岳の記録(70分・35mm・カラー)

1958(岩波映画製作所)(監・脚)高村武次(製)小口禎三(撮)加藤公彦(編)伊勢長之助(録)片山幹夫(音)伊福部昭(解)今福祝


14西尾善介

  • 2020年1月28日(火) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月26日(水) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

日本映画新社を基盤に、黒部第四ダムの建設記録などの大プロジェクトで活躍した西尾善介(1915-1983)。『エラブの海』は、沖縄返還前、日本の最南端であった奄美諸島を舞台に、海女や真珠養殖で生計を立てる4人家族の日々を収めたもので、シネマスコープ(「日映スコープ」)による水中撮影という困難な技術的課題にも挑んだ作品である。本作を見た作家島尾敏雄は、奄美にはいない海女を導入するなど、本土側の一方的な思い入れがこもった内容に違和感を示しながらも「奄美をテーマにした先駆的な映画」とした。

エラブの海(63分・35mm・カラー)

1960(日本映画新社)(監・脚)西尾善介(製)堀場伸世、青木正吉(撮)潮田三代治、日映水中撮影班(録)国島正男(音)小杉太一郎(解)小沢栄太郎


15黒木和雄(計109分)

  • 2020年1月29日(水) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月27日(木) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

『佐久間ダム』などの助監督や、伊勢長之助の編集助手を経てデビューした黒木和雄(1930-2006)。東京電力横須賀火力発電所の建設記録『ルポルタージュ 炎』では、伊勢に象徴される、現場と編集を分業する旧来のシステマティックな産業映画からの逸脱の意志を明確にし、以降もPR映画らしからぬPR映画を連発した。土本典昭、小川紳介ら岩波映画製作所に集う若き有志「青の会」のリーダー格として、こうした黒木の映画作りの実践は、その後の「作家のドキュメンタリー」の時代を準備する。

ルポルタージュ(40分・35mm・カラー)

1960(岩波映画製作所)(監・脚)黒木和雄(製)小口禎三(撮)小村靜夫(録)久保田幸雄(音)松村禎三(解)長門裕之

恋の羊が海いっぱい(20分・35mm・カラー)

1961(岩波映画製作所)(監)黒木和雄(製)小口禎三(脚)羽田澄子(撮)清水一彦(美)朝倉摂(録)長谷川良雄(音)小野崎孝輔(衣裳)森英恵(解)大平透(出)ペギー葉山、岡乃桃子、及川久美子、久里千春

わが愛北海道(49分・35mm・カラー)

1962(岩波映画製作所)(監・脚)黒木和雄(製)小口禎三、坊野貞男(撮)清水一彦、渡辺重治(録)久保田幸雄(音)松村禎三(解)木村功(出)及川久美子、関口正幸


16土本典昭

  • 2020年1月29日(水) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月21日(金) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

岩波映画製作所からフリーに転向してから国鉄の企画した『ある機関助士』(1963)で注目され、1970年代からは水俣病の記録に生涯を捧げた土本典昭(1928-2008)。「水俣」シリーズ以前の『シベリヤ人の世界』は土本としては異色の紀行映画で、ロシア革命50周年に当たる1967年、日本海沿岸のナホトカからモスクワまでの5か月の旅を記録したもの。テレビ放映はされたがこの劇場版は公開されずに終わった。「青の会」が目指した「人間を撮る」という姿勢にのっとり、キャメラの視線は市井の人々が見せる日常の表情に合わされている。

シベリヤ人の世界(99分・35mm・カラー)

1968(日本映画新社)(監)土本典昭(製)堀場伸世、郡谷炳浚(撮)山口貮郎(編)太田百子(録)国島正男、安田哲男(音)三木稔(解)小松方正


17小川紳介

  • 2020年1月30日(木) 2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月22日(土) 2:30 PM@長瀬記念ホール OZU

1960年に岩波映画の契約社員となった小川紳介(1935-1992)は、「青の会」への合流を契機に自主製作ドキュメンタリーを志した。三里塚(成田)に活動拠点を定めて小川プロダクションを設立すると、空港建設反対闘争を担う農民に分け入って「三里塚」シリーズを製作、現地居住による長期撮影という手法は、その後移住した山形県上山でも継続された。『ニッポン国古屋敷村』は、上山の過疎化する村の中に“農”の本来の姿を追い求め、今も老人たちの中に残る戦争の影を掘り出す壮大なスペクタクルである。

*途中10分間の休憩をはさみます。

ニッポン国古屋敷村(213分・16mm・カラー)

1982(小川プロダクション)(監・編)小川紳介(製)伏屋博雄(撮)田村正毅(録)菊池信之(音)関一郎


18東陽一

  • 2020年1月30日(木) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月25日(火) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

新世代のドキュメンタリーを志した「青の会」の一員として、広告の渦巻く都市社会を描いた短篇『A FACE』(1963)を発表した東陽一(1934-)は、同じ岩波映画製作所出身のプロデューサー高木隆太郎と組んだ『沖縄列島』で長篇デビューを果たす。アメリカ施政下の琉球が抱え込んだ混沌とした現実を鮮烈に提示しており、B-52爆撃機の轟音やパイナップル畑を踏みしめる労働者の足音など、久保田幸雄らによる録音の力も存分に感じ取ることができる。

沖縄列島(91分・35mm・白黒)

1969(東プロダクション)(監・脚・編)東陽一(製)高木隆太郎(撮)池田傳一(録)久保田幸雄、本間喜美雄(音)松村禎三(解)岡村春彦、村松克己


19岩佐寿弥

  • 2020年1月31日(金) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月25日(火) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

「青の会」に集った演出家の中でも岩佐寿弥(1934-2013)は、社会問題に正面から取り組んだ土本・小川らとは異なり、常に虚構と現実のあわいに立ち続け、映画を「作品」である以上に「行為」として捉える姿勢を作品ごとに提示した。女優吉田日出子とその仲間たちを捉えた長篇デビュー作『ねじ式映画 私は女優?』では、それぞれの映像が撮られた時間が厳密に明示され、撮影対象によって実際に生きられた時間を観客に意識させるという類例のないメソッドが採られている。

ねじ式映画 私は女優?(100分・35mm・パートカラー)

1969(シネマ・ネサンス)(監)岩佐寿弥(撮)佐藤利明、浅井隆夫(出)吉田日出子、清水紘治、佐藤信


20藤原智子

  • 2020年1月31日(金) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月23日(日) 1:00 PM@長瀬記念ホール OZU

藤原智子(1932-2018)は、日本映画新社在籍時にユーモラスなデビュー作『オランウータンの知恵』(1960)で評価され、フリーになって以降も美術映画の脚本家などで力を発揮した。後年になって日本近代史上の注目すべき女性たちの肖像を長篇映画として発表、多くの劇場公開作品を持つ。『ルイズ その旅立ち』は、大杉栄とともに憲兵隊に殺害された思想家伊藤野枝の四女で、市民運動家であるルイの生涯とその晩年を、過去の映像素材もふんだんに用いながら追ってゆく。「キネマ旬報」誌の文化映画ベストテン1位ほか多くの賞を受けた。

ルイズ その旅立ち(99分・16mm・カラー)

1997(「ルイズ」製作委員会=フリー映像プロダクション)(監・製・脚)藤原智子(製)鈴木久雄、銀川桂子(撮)宮内一徳、海老根務(録)福島音響(編)吉田栄子、加納宗子(音)原正美(解)武藤礼子


21松川八洲雄(計119分)

  • 2020年2月1日(土) 1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月26日(水) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

新理研映画を皮切りに、各社で優れた美術映画、PR映画を発表しつつ、自主製作にも活動を広げた「映像のアルチザン」松川八洲雄(1931-2006)。『仕事=重サ×距離』は、三菱長崎造船所の労働者たちに焦点を当てた作品で、音楽は用いず、詩のような岸田今日子の語りと工員のインタビューで構成している。長篇『不安な質問』は、大量生産の食品に頼ることを拒んで自主管理の農場運営を決意した「たまごの会」の人々の暮らしを記録した自主製作映画。大家族のような農場の宴会で、歌謡曲「ラブユー東京」を大合唱するシーンが忘れがたい。

仕事=重サ×距離 三菱長崎造船所からのレポート(34分・16mm・カラー)

1971(日本リクルートセンター)(監・脚)松川八洲雄(製)江口昭彦(撮)瀬川順一(音響デザイン)大野松雄、大橋鉄矢(朗読)岸田今日子

不安な質問(85分・16mm・白黒)

1979(たまごの会映画委員会)(監・脚)松川八洲雄(製)松川義子、湯浅欽史、武田哲夫(撮)瀬川順一(録)弦巻裕(音)間宮芳生


22松本俊夫(計97分)

  • 2020年2月4日(火) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月28日(金) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

日本の実験映画の草分け、松本俊夫(1932-2017)は新理研映画の『マンモス潜凾』(1956)でデビュー、その後の「記録映画」誌上などでの精力的な批評活動で時代の寵児となった。1960年代の松本はドキュメンタリーとアヴァンギャルドの統合を唱え、自身「ネオ・ドキュメンタリズム」という概念を提示した。今回は「西陣織」という伝統産業とその製品の価値を宙づりにした問題作『西陣』をはじめ、松本の初期の作品を主に上映する。『凧』は国際交流基金の企画による日本文化の海外紹介用映画で、上映される機会の少ない一本である。

春を呼ぶ子ら 進路指導シリーズ 展望編(21分・16mm・白黒)

1959(新世界プロダクション)(監・脚)松本俊夫(製)矢野新一(撮)上村龍一(音)三善晃(解)宮田浩太郎

西陣(25分・16mm・白黒)

1961(京都記録映画をみる会=「西陣」製作実行委員会)(監・脚)松本俊夫(製)浅井栄一(脚)関根弘(撮)宮島義勇(録)片山幹男、甲藤勇(編)宮森みゆり、守随房子(音)三善晃(解)日下武史

石の詩(24分・16mm・白黒)

1963(東京放送=東京テレビ映画)(構)松本俊夫(写真)アーネスト・サトウ(音響)奥山重之助(音)秋山邦晴(解)流政之

[日本語版](27分・16mm・カラー)

1976(東宝アドセンター)(監・脚)松本俊夫(製)柴田輝二(撮)押切隆世(編)岩佐寿枝


23勅使河原宏

  • 2020年2月4日(火) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月27日(木) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

映画の世界に参入するきっかけとなった『北齋』(1955)以来、美術映画は勅使河原宏(1927-2001)にとって本質的なジャンルだが、1962年の『おとし穴』以来劇映画監督としての声望が高まり、美術映画に回帰したのは『動く彫刻 ジャン・ティンゲリー』(1981)と長篇『アントニー・ガウディー』からである。ガウディの計画したサグラダ・ファミリアの建築過程を追った記録で、1983年に撮影した35mmフィルムに、1959年、勅使河原が初めての渡欧時に撮影した16mmのフッテージを挿入した構成で、二つの映像の落差が作品としての鍵になっている。

アントニー・ガウディー(70分・35mm・カラー)

1984(勅使河原プロダクション)(監・製・編)勅使河原宏(製)野村紀子(撮)瀬川順一、柳田義和、瀬川龍(録)浅利公治(編)吉田栄子(音)武満徹、毛利蔵人、堀真慈(出)イシドロ・プーチ・ボアダ(声)宮口精二


24姫田忠義

  • 2020年2月1日(土) 4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月28日(金) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

民俗学者宮本常一に師事した姫田忠義(1928-2013)は、宮崎県の民俗行事を撮影した『山に生きるまつり』(1970)以来、日本各地の「基層文化」を記録、1976年には民族文化映像研究所(民映研)を設立した。意図的な演出を避け、民俗資料としての揺るぎない価値を目指したその態度は、アイヌ文化の伝承者萱野茂の指導のもと、二風谷で行われたアイヌ民族の儀式を記録した『イヨマンテ 熊おくり』にも現れている。クマの魂を神の国へ送り返す儀式が準備段階から詳細に捉えられ、民映研の初期の代表作となった。

イヨマンテ 熊おくり(103分・16mm・カラー)

1977(グループ現代=民族文化映像研究所)(総監督・脚)姫田忠義(撮)伊藤碩男、澤幡正範


25大内田圭弥

  • 2020年2月2日(日) 1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年3月3日(火) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

新宿西口地下広場に集ってフォークソングを歌い、世界変革のため議論を戦わせる若者の熱っぽい姿を捉えた自主製作ドキュメンタリー。監督の大内田圭弥(1930-2003)がボレックスのキャメラで撮影を始めると、やがて自発的な協力者が何人も現れ、完成に必要な映像素材が集まったという。大内田は、1960年頃から農山漁村文化協会(農文協)製作のPR映画を演出したのち、冤罪事件をめぐる『松山事件』(1964)や、後年には舞踏家土方巽を追う『風の景色』(1976)にも挑んだ。

’69春~秋 地下広場(84分・16mm・白黒)

1970(広場の一味)(監・製)大内田圭弥


26長野千秋

  • 2020年2月2日(日) 4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年3月5日(木) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

舞踏の創始者大野一雄は、舞台公演を行わなくなった1968年以降、映画作家長野千秋(1931-)とともに映画作りに没頭し、実験精神にあふれた「O氏三部作」を発表した。『O氏の肖像』はその第1作にあたり、以下『O氏の曼荼羅』(1971)、『O氏の死者の書』(1976)と続く。長野は日映科学映画製作所でPR映画に携わった後、フリーランスとしてアヴァンギャルド芸術をめぐる映画を志向、身体表現への関心を深めるうちに舞踏の世界を発見した。本作では自宅近くの野や寺などを自在に動き回る大野と、撮影する長野の共犯的関係が魅力を放っている。

O氏の肖像(65分・16mm・白黒)

1969(構・製・撮)長野千秋(出)大野一雄


27西江孝之

  • 2020年2月5日(水) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月22日(土) 12:00 PM@長瀬記念ホール OZU

1960年代には盛んに映画運動にコミットし、日本映画研究所を創立して榎本健一の遺作となった『臍閣下』(1969)を監督、のちにインドや仏教関連のドキュメンタリーを製作した西江孝之(1934-2015)。『黄金の旅チュンドワ』は、若き日の西江が、文化人類学者の弟西江雅之らとともに東アフリカの海岸に乗り込み、ひとりの黒人少年を主人公に立て、アフリカ・アラブ・アジア世界の交接する地域の現在と歴史を探求した一本。西江は50キロ近い機材を持ってダウ船で放浪、映画作りのほぼ全パートをこなした。

黄金の旅チュンドワ アフリカ東部海岸文なし漂流記(86分・16mm・カラー)

1972(日本映画研究所)(監・製・脚・撮・録・編)西江孝之(撮・録)西江雅之、渡部和夫


28北村皆雄(計114分)

  • 2020年2月5日(水) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月23日(日) 4:00 PM@長瀬記念ホール OZU

現在も製作会社「ヴィジュアルフォークロア」を率いて民俗学映像に取り組む北村皆雄(1942-)は、1960 年代半ばからTVドキュメンタリーを手がけつつ、沖縄の秘儀イザイホーの記録に挑んだ短篇『神屋原の馬』を発表(撮影は1966年と69年、上映素材は1985年改訂版)した。西表島を舞台にした『アカマタの歌』は、仮面をかぶった神々が登場する神事の撮影を拒まれ、伝統的な地域社会の解体に直面しながらも、住民を訪ね歩いてその声を丹念に収め、映像記録という行為自体の意義を問い直す。

神屋原カベールの馬(28分・16mm・白黒)

1969(監・製・脚)北村皆雄(脚)赤羽敬夫、河手禎(撮)市川雅啓(編)金沢信二郎(音)小杉武久(解)北林谷栄

海南小記序説 アカマタの歌 ―西表島・古見―(86分・16mm・カラー)

1973(遊行鬼)(監・構・製)北村皆雄(製作構成)松村修、三上豊、小川克巳、深元敬、内藤陽子(撮)柳瀬裕史(録)石河利之、三浦大和(音)上地昇(解)鈴木瑞穂


29日本ドキュメンタリストユニオン

  • 2020年2月6日(木) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月29日(土) 12:00 PM@長瀬記念ホール OZU

日本返還前の沖縄社会の裏側に入り込み、『沖縄エロス外伝 モトシンカカランヌー』(1971)を撮った、布川徹郎や井上修らによる伝説的な映画集団「日本ドキュメンタリストユニオン」。ルポライター竹中労との伴走による『アジアはひとつ』は、国境がこの世に存在しないかのように破天荒な越境を実現し、沖縄本島から八重山に渡ったキャメラはそのまま台湾までワイルドに前進してゆく。かつて戦時下のスローガンだった「アジアはひとつ」が、ここではアジア民衆の連帯を意味する言葉に反転している。

アジアはひとつ(96分・16mm・パートカラー)

1973(NDU日本ドキュメンタリストユニオン


30原一男

  • 2020年2月6日(木) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年3月1日(日) 4:00 PM@長瀬記念ホール OZU

「撮る」者として、「撮られる」者を挑発することも辞さず、というかつてない方法論で日本のドキュメンタリー映画の風景に本質的な変容を迫った原一男(1945-)。自立した生を目指す小児まひ患者たちを捉えた『さようならCP』(1972)に続き、2作目『極私的エロス・恋歌1974』では、沖縄へ渡ったかつての伴侶から自力出産を撮ってほしいと依頼された原が、新しいパートナーを伴って撮影に臨む。二人の女が、撮影者である男=監督に対して感情を吐き出す様がどこまでも生々しい。

極私的エロス・恋歌1974(93分・16mm・白黒)

1974(疾走プロダクション)(監・撮)原一男(製)小林佐智子(録)久保田幸雄(編)鍋島惇(音)加藤登紀子


31岡田道仁

  • 2020年2月7日(金) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年3月1日(日) 1:00 PM@長瀬記念ホール OZU

岩波映画製作所出身で、1970年安保闘争の記録映画を製作した後、1973年にフリーになった岡田道仁(1934-)が、患者団体の支援を得て、戦後日本を代表する食品公害であるカネミ油症の未確認患者を探訪した自主製作映画。撮影の塚本公雄は、歌人塚本邦雄の甥で、日大闘争のドキュメンタリー以来のコンビである。原因企業のある北九州市のほか、福岡市、山口県、佐賀県、長崎県五島列島などを渡り歩いて患者たちの声を丹念に聞いた。

生木が立枯れていくごたる あぶら症(88分・16mm・白黒)

1974(構)岡田道仁(撮)塚本公雄(録)久保田幸雄、栗林豊彦(編)藤成要一、松山比呂子(解)山川建夫


32倉岡明子・山邨伸貴

  • 2020年2月7日(金) 6:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年2月29日(土) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

アテネ・フランセ文化センターの製作により、東京江戸川区のクロム汚染を取材した『東京クロム砂漠』(1978)でデビューした倉岡明子(1947-)・山邨伸貴(1950-)が、倉岡の出身地である青森県で自主製作した作品が『六ヶ所人間記』である。新全国総合開発計画により「むつ小川原開発区域」と定められた六ヶ所村で、人々の昔ながらの暮らしや伝統文化への思いなどを3年にわたって聞き続けた。両氏とその子息の長い旅の記録でもある点が魅力となっており、マンハイム国際映画祭で特別賞を受賞した。今回の上映では地元の方言を字幕にした版を上映する。

*途中10分間の休憩をはさみます。

六ヶ所人間記(171分・16mm・白黒)

1985(監・現地録音・編)山邨伸貴(監・製)倉岡明子(撮)小田博


33岡田一男

  • 2020年2月8日(土) 1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年3月4日(水) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

科学映画界の名士、岡田桑三の子息である岡田一男(1942-)が1973年に興した東京シネマ新社は、スポンサード映画より自主企画を中心とし、生物学映画や民族文化の映像に活路を見出した。この『沖縄 久高島のイザイホー』は、現時点で最後に行われた1978年のイザイホーの儀礼を撮影したもので、1か月間の準備から4日にわたる本番、もう一つの年中行事フバワクまでを精緻に収めている。同社が日本での推進役となったドイツの学術映像プロジェクト「エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ(EC)」の1作品として製作された。

沖縄 久高島のイザイホー(102分・Blu-ray・カラー)

1979(伝統文化財記録保存会=下中記念財団)(監・脚・製)岡田一男(製)岡田桑三(撮)谷口常也、草間道則、堀田泰寛、高山永吉、淵上拳ほか(録)後藤雅毅


34黒田輝彦

  • 2020年2月8日(土) 4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年3月3日(火) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

代表作『ザ・サカナマン』や『ナブラ』(1983)を発表し、日本の漁業ドキュメンタリーを開拓した黒田輝彦(1944-)。もともとコマーシャルやPR映画、篠田正浩、藤田敏八などの劇映画の撮影助手として修業を積んだが、資金を作るため遠洋漁船で働いたことを契機に、1977年に再び遠洋マグロ船の甲板員としてペルー沖で働きながら撮影したフィルムが長篇『ザ・サカナマン』に結実した。豪快な労働から船上の生活、つかの間の陸地でのソフトボールまで、漁船員たちの生き様を余すことなく収めている。

*12/20更新:NFAJプログラムNo.20では副題を「―漁師キャメラマンの現状報告―」としましたが、正しくは「いち漁師キャメラマンの現状報告―」です。

ザ・サカナマン いち漁師キャメラマンの現状報告―(80分・16mm・カラー)

1979(黒田プロダクション)(監・製・撮)黒田輝彦(録)中野国夫(解)斉藤次男、細谷孝子(語り手)吉良冬太


35柳町光男

  • 2020年2月9日(日) 1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年3月5日(木) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

暴走族の世界にキャメラを持ち込んだ『ゴッド・スピード・ユー BLACK EMPEROR』で衝撃のデビューを飾ったのち劇映画監督として地歩を築き、アジアを広く基盤とした映画作りに挑んだ柳町光男(1945-)。このドキュメンタリーは、東映教育映画部を離れた柳町が自主製作で完成させたもので、原一男の活動にも刺激されたという。少年たちの淡々とした日常も描かれており、自主上映の大成功を受けて劇場公開も実現した。ブラックエンペラー総長だった本間優二は、その後柳町の『十九歳の地図』(1979)の主演に抜擢される。

ゴッド・スピード・ユー BLACK EMPEROR(90分・35mm・白黒)

1976(プロダクション群狼)(監・製)柳町光男(撮)明石太郎、岩永勝敏、杉浦誠、塚本公雄、横山吉文(録)浦田和治、菊地進平(編)大島ともよ(出)ブラックエンペラー新宿支部の少年たち


36佐藤満夫・山岡強一

  • 2020年2月9日(日) 4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年3月6日(金) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

東京山谷の日雇い労働者が直面する現実や、敵対する暴力団との闘いを記録した自主製作映画。この「寄せ場」の闘争を通じて映画という手段を選んだ佐藤満夫(1947-1984)は、撮影11日目に暴力団組員に刺殺される。その遺志を引き継いだ労働者のリーダー山岡強一(1940-1986)と制作上映委員会は全国の「寄せ場」を行脚するが、その山岡もやがて凶弾に倒れた。映画史的な文脈から独立して闘争手段としての映画の可能性に賭けた本作は、日本のドキュメンタリーにおいて類なきポジションを占める。

山谷やま やられたらやりかえせ(110分・16mm・カラー)

1985(「山谷」制作上映委員会)(監・製)佐藤満夫(監)山岡強一(スタッフ)赤松和子、荒木剛、赤松陽構造、池内文平、神田十吾、菊地進平、小見憲、佐藤聡美、高田明、平井玄、福田憲二


37樋口源一郎(計107分)

  • 2020年2月11日(火) 1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年3月6日(金) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

レオナルド・ダ・ヴィンチや南方熊楠のような知の総合を志し、世界的にも最年長の映画作家のひとりとして活躍した樋口源一郎(1906-2006)。幅広くPR映画に携わったのち、在野の生物学者として製作会社シネ・ドキュメントを設立、キャメラマン石井董久との共同作業により、特に菌類の生態記録の映画で高い評価を得た。落葉や枯木にいる粘菌のリズミカルな動きを捕捉した傑作『真正粘菌の生活史』や菌類を通じた世界へのメッセージである『きのこの世界』は、90歳を超えた樋口の不屈の精神を示した。

女王蜂の神秘(32分・35mm・カラー)

1962(桜映画社)(監)樋口源一郎(製)村山英治(脚)内木芳夫(撮)小林一夫(音)間宮芳生(解)川久保潔

真正粘菌の生活史 ―進化の謎・変形体を探る―(28分・16mm・カラー)

1997(シネ・ドキュメント)(監・製・脚)樋口源一郎(撮)石井董久(解)和田篤

きのこの世界(47分・16mm・カラー)

2001(シネ・ドキュメント)(監・製・脚)樋口源一郎(撮)石井董久(解)和田篤


38福田克彦

  • 2020年2月14日(金) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年3月7日(土) 1:00 PM@長瀬記念ホール OZU

成田空港建設に反対する三里塚農民たちの闘争そのものを顕揚するのではなく、闘いの中心を担ったひとりの老いた女性の自分史を3年ものあいだ真摯に聞き続け、8mmフィルムに収めたもうひとつの三里塚の歴史が『草とり草紙』である(のちに16mm化)。小川プロダクションが去った後の空港予定地に単身戻り、小さくプライベートな声の現前を通じて「個」の歴史を掘り下げた福田克彦(1943-1998)の仕事は、ドキュメンタリー作りの新しいオルタナティブとして再評価に値する。

草とり草紙(82分・16mm・カラー)

1985(監・撮・製)福田克彦(製)波多野ゆき枝(撮)瓜生敏彦(音)小向京子(解)清水紘治


39飯塚俊男

  • 2020年2月12日(水) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年3月7日(土) 4:00 PM@長瀬記念ホール OZU

世界の映画人を集めた第1回山形国際ドキュメンタリー映画祭(1989)の記録。アジアの映画人のシンポジウムでは、小川紳介の司会を得て、アジア諸国の多くでドキュメンタリー映画が生まれ得ない情況を打破しようと熱っぽい発言が続出、また映画フィルムを「スパゲッティ」と呼ぶフィリピンのキドラット・タヒミック監督のユーモラスな知性も垣間見られる。小川プロダクション出身の飯塚俊男(1947-)の監督デビュー作で、天安門事件とベルリンの壁崩壊が起きた1989年の世界の空気も漂う。

映画の都 山形国際ドキュメンタリー映画祭'89(94分・16mm・カラー)

1991(小川プロダクション)(監)飯塚俊男(構・編)小川紳介(製)伏屋博雄(撮)大津幸四郎、加藤孝信(録)浅沼幸一(音)小室等(解)河原崎長一郎


40佐藤真(計108分)

  • 2020年2月12日(水) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年3月8日(日) 12:00 PM@長瀬記念ホール OZU

新潟水俣病の風化に抗した『阿賀に生きる』(1992)を発表して以来、現代日本のドキュメンタリー映画をリードした佐藤真(1957-2007)。『まひるのほし』(1999)など知的障がい者の表現世界を探る作品、写真家牛腸茂雄の面影を追う『SELF AND OTHERS』(2000)などを経て再び阿賀に戻ってきた『阿賀の記憶』は、前作から10年という時の経過を、静謐としながらも物質感のある映像で示した。ドキュメンタリーをめぐる言論においても佐藤は先導的な役割を果たしている。

SELF AND OTHERS(53分・16mm・カラー)

2000(ユーロスペース)(監)佐藤真(製)堀越謙三(撮)田村正毅(録)菊池信之(編)宮城重夫(音)経麻朗(解)西島秀俊

阿賀の記憶(55分・16mm・カラー)

2004(カサマフィルム)(監)佐藤真(製)谷田部(矢田部)吉彦(撮)小林茂(録)菊池信之(編)秦岳志(音)経麻朗


41伊勢真一

  • 2020年2月13日(木) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年3月4日(水) 7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

伊勢真一(1949-)は、記録映画の名編集者伊勢長之助を父に持つが、長じてからこの分野に活路を見出した。てんかんと知的障がいを持つ姪の成長を追う『奈緒ちゃん』(1995年)以来福祉を主題にしたシリーズで知られるが、『ルーペ』では戦後日本映画を劇・記録映画の両面で支えたキャメラマン瀬川順一を追った。亀井文夫監督『戦ふ兵隊』の撮影助手を務めた際の「ルーペ論争」のエピソードなど、瀬川の口から深い洞察に根ざしたドキュメンタリー論が展開される。

ルーペ カメラマン 瀬川順一の眼(90分・16mm・カラー)

1996(瀬川さんを記録する会)(監・解)伊勢真一(撮)安井洋一郎、瀬川順一、瀬川龍、柳田義和(録)米山靖(音)横内丙午


42日本映画学校:寺田靖範と松江哲明(計152分)

  • 2020年2月13日(木) 6:30 PM@長瀬記念ホール OZU
  • 2020年3月8日(日) 3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

現在は日本映画大学として映画界に人材を輩出する日本映画学校は、1990年代より注目すべきドキュメンタリー作品を生み出している。『妻はフィリピーナ』は、同校学生だった寺田靖範が自身の国際結婚を飾らない率直な視線で捉えた作品。『あんにょんキムチ』は、在日コリアン3世である松江哲明が、祖父のルーツをたどり、ユーモアと哀しみを交えて自身のアイデンティティと家族史を探る一本。いずれもこの時期の「私的ドキュメンタリー」の傾向を象徴する作品である。

妻はフィリピーナ(100分・16mm・カラー)

1994(万福寺シネマ)(監)寺田靖範(製)山谷哲夫、新井真理子(撮)松根宏隆、嶋津敬(録・音)鈴木大介(録)崔政植(編)今井剛、磯崎友厚(音)小野雅則

あんにょんキムチ(52分・DCP・カラー)

1999(日本映画学校)(監・撮)松江哲明(製)山谷哲夫、吉田啓(撮)茂木一樹(編)吉田啓、関正則(音)岡野作夢(解)松江雅子


■作品によって開映時間が異なりますのでご注意ください。

2020年1月21日(火)

11:00 AM 開館

2020年1月22日(水)

11:00 AM 開館

2020年1月22日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年1月22日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年1月23日(木)

11:00 AM 開館

2020年1月24日(金)

11:00 AM 開館

2020年1月25日(土)

11:00 AM 開館

2020年1月26日(日)

11:00 AM 開館

2020年1月26日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年1月28日(火)

11:00 AM 開館

2020年1月28日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年1月28日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年1月29日(水)

11:00 AM 開館

2020年1月29日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年1月30日(木)

11:00 AM 開館

2020年1月30日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年1月30日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年1月31日(金)

11:00 AM 開館

2020年1月31日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年1月31日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月1日(土)

11:00 AM 開館

2020年2月1日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月2日(日)

11:00 AM 開館

2020年2月2日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年2月2日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月4日(火)

11:00 AM 開館

2020年2月4日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月5日(水)

11:00 AM 開館

2020年2月6日(木)

11:00 AM 開館

2020年2月6日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年2月6日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月7日(金)

11:00 AM 開館

2020年2月7日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年2月7日6:00 PM@長瀬記念ホール OZU
*途中休憩あり 32六ヶ所人間記 (171分)

2020年2月8日(土)

11:00 AM 開館

2020年2月8日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月9日(日)

11:00 AM 開館

2020年2月9日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年2月9日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月11日(火)

11:00 AM 開館

2020年2月12日(水)

11:00 AM 開館

2020年2月12日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年2月12日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月13日(木)

11:00 AM 開館

2020年2月13日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年2月13日6:30 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月14日(金)

11:00 AM 開館

2020年2月14日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年2月14日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月15日(土)

11:00 AM 開館

2020年2月15日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月16日(日)

11:00 AM 開館

2020年2月18日(火)

11:00 AM 開館

2020年2月19日(水)

11:00 AM 開館

2020年2月20日(木)

11:00 AM 開館

2020年2月21日(金)

11:00 AM 開館

2020年2月21日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年2月21日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月22日(土)

11:00 AM 開館

2020年2月22日12:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年2月22日2:30 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月23日(日)

11:00 AM 開館

2020年2月23日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月25日(火)

11:00 AM 開館

2020年2月25日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年2月25日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月26日(水)

11:00 AM 開館

2020年2月26日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月27日(木)

11:00 AM 開館

2020年2月27日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月28日(金)

11:00 AM 開館

2020年2月28日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年2月29日(土)

11:00 AM 開館

2020年2月29日12:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年2月29日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
*途中休憩あり 32六ヶ所人間記 (171分)

2020年3月1日(日)

11:00 AM 開館

2020年3月1日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年3月1日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年3月3日(火)

11:00 AM 開館

2020年3月3日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年3月4日(水)

11:00 AM 開館

2020年3月4日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年3月4日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年3月5日(木)

11:00 AM 開館

2020年3月5日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年3月5日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年3月6日(金)

11:00 AM 開館

2020年3月7日(土)

11:00 AM 開館

2020年3月7日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年3月7日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU

2020年3月8日(日)

11:00 AM 開館

2020年3月8日12:00 PM@長瀬記念ホール OZU
2020年3月8日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU

当日券(発券=2階受付
料金:一般520円/高校・大学生・シニア310円/小・中学生100円/障害者(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料

◆当日券でご入場される方には、開館と同時に、当日上映される全ての回の入場整理券を1階ロビーにて発券します。

・各回の開映後の入場はできません。
・当日券の発券は、定員に達し次第締切ります。
・学生、シニア(65歳以上)、障害者、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズの方は、証明できるものをご提示ください。
・当日券の発券は各回1名につき1枚のみです。

入場方法
① 前売券をお持ちの方は、開場時(開映30分前)に、前売券に記載された整理番号順にご入場いただけます。
② その後は、当日券の整理券をお持ちの方が、整理番号順にご入場いただけます。前売券をお持ちの方は、随時ご入場いただけます。
・前売券・当日券は当日・当該回のみ有効です。

前売券

1月7日(火)10時より、チケットぴあにて全上映回の前売券(全席自由席・各150席分)を販売します。

[Pコード:550-735

前売料金:一般520円/高校・大学生・シニア310円/小・中学生100円

・別途発券手数料がかかります。
・各回の開映後の入場はできません。
・学生、シニア(65歳以上)の方は入場時に証明できるものをご提示ください。

前売券の購入方法

[Pコード:550-735

チケットぴあ店舗、セブン-イレブンで購入
  1月7日(火)10:00より各プログラムの前日まで
  前売料金に加え、1枚につき発券手数料110円がかかります。

受付電話(0570-02-9999)で購入
  1月7日(火)10:00より各プログラムの4日前23:59まで
  前売料金に加え、1枚につき発券手数料110円がかかります。
  ※毎週火・水2:30~5:30はシステムメンテナンスのため受付休止となります。

チケットぴあのサイト(https://w.pia.jp/t/nfaj-rpjdf/)で購入
  購入時期によってご利用可能な決済方法が異なります。
  前売料金に加え、1枚につき発券手数料110円、また決済方法によって1件につき決済手数料がかかる場合があります。
  *購入サイトは準備でき次第アップされますが、ご利用は1月7日(火)10:00からです。
  *本前売券の購入に、システム利用料はかかりません。
  *手数料等の詳細については、チケットぴあHPのヘルプ利用料一覧の頁をご覧ください。

※ 前売券の払い戻し、交換、再発行はいたしません。

 

入場方法
① 前売券をお持ちの方は、開場時(開映30分前)に、前売券に記載された整理番号順にご入場いただけます。
② その後は、当日券の整理券をお持ちの方が、整理番号順にご入場いただけます。前売券をお持ちの方は、随時ご入場いただけます。
・前売券・当日券は当日・当該回のみ有効です。