平成30年度 インターンシップ生のことば

平成30年度インターンシップ生 Yさん

大学・大学院と映画をテーマに研究していくなかで、その歴史がフィルムアーカイブの元に成り
立っていることを日々感じるとともに、自分自身のフィルムに関する知識の乏しさを痛感していま
した。自分の研究をより深いものにする為、そして映画に関するより広い知識と視野を得る為に、
国立映画アーカイブのインターンシップに参加致しました。

インターンシップでは、映画室、資料室、上映展示室、教育・事業展開室、広報・発信室の5つ
において、満遍なく就労体験することができました。映画室では、国立映画アーカイブが修復に
関わる映画の試写に参加したり、データベースにまだ登録されていない作品を、実際に鑑賞し、
資料を読み解きながら入力しました。上映展示室、教育・事業展開室では、今後の企画に向けて、
書籍や映画雑誌、インターネットを使用し、作品リストの制作に携わらせて頂きました。広報・
発信室では、国立映画アーカイブに関する広報資料の整理をしました。資料室では、1930年代の
スチル写真の整理や、寄贈チラシのリスト化に関わりました。また、博物館実習生とともに、フィ
ルムアーカイブに関する様々な講義を受けて得た知識は大きな収穫でした。さらに相模原分館へ
の見学にも参加し、フィルムを修復する様子や収蔵庫を実際に目にすることができました。

インターンシップを通して、研究員の方々の熟練した技術や知識に圧倒されると同時に、フィル
ムアーカイブという活動の地道な面を知りました。こうした作業が、過去の映画を救うとともに
未来の映画研究を支えていくのだということを肌で感じることができました。この経験を活かし、
今後の研究生活を実りある豊かなものにしていきたいと強く思います。