4天国と地獄

  • 143分
  • 35mm・パートカラー

貧富の差を憎み、丘の上の豪邸を三畳の安アパートから見上げる犯人(山崎)の視線を主軸に展開される誘拐劇。とりわけ、製靴会社の常務権藤(三船)の家と、身代金受け渡しの場となる特急列車という二つの空間に強いサスペンスが満ちる。人物の動線から小道具までさまざまな細部が緻密に造形されており、誘拐を報じる新聞までが本物のように精密に作られた。

1963(黒沢プロ=東宝)(監・脚)黒澤明(原)エド・マクベイン(脚)小国英雄、菊島隆三、久板榮二郎(撮)中井朝一、齋藤孝雄(美)村木与四郎(音)佐藤勝(出)三船敏郎、仲代達矢、香川京子、三橋達也、木村功、石山健二郎、加藤武、志村喬、田崎潤、中村伸郎、伊藤雄之助、山崎努、千秋実、東野英治郎

  • 小ホール
  • 小ホール