6痴呆性老人の世界

- 84分
- 16mm・カラー
1982年に岩波映画を定年退職した羽田は、翌年、田辺製薬の企画による49分の学術映画『痴呆老人の介護』を岩波映画の依頼で撮影した。そこで直面した現実の重さを一般の人にも知ってもらおうと、羽田は岩波映画に長篇の製作を提案し、本作が完成した。岩波ホールで8週間に及ぶ大ヒットを記録し、認知症高齢者の日常とケアの問題がオープンになるきっかけを作った。また、老女たちの生を凝視することで、「痴呆性ゆえに鮮やかに発色する女の存在感と質感、感性のやさしさと心の美しさが澄明にとらえられている」(土本典昭)とも評された。
1986(企画製作)岩波映画(監)羽田澄子(製)河上裕久、宅間由美子(撮)西尾清(録)久保田幸雄、滝沢修(解)斎藤季夫
- 小ホール
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