2殘菊物語The Story of the Last Chrysanthemums

  • 143分
  • 35mm・白黒・英語字幕付

村松梢風の同名実録小説を依田義賢が脚色。自らの芸に慢心した二代目尾上菊之助(花柳)と、彼の歌舞伎役者としての復活を後押しし続けたお徳(森)の悲恋の物語。東京から大阪へ、そして旅回りの一座へと堕ちていく二人を、溝口は得意の長回しでじっくりと描き出した。戦後に至るまで多くの溝口作品で美術監督をつとめた水谷浩による、壮重かつ緻密に計算されたセットも光る。

〈こちらもおすすめ――企画担当より〉
芸道映画なら、マキノ雅弘監督が殺陣師を描いた『人生とんぼ返り』(1955)もおすすめです。『夫婦善哉』や『駅前旅館』の森繁久彌と『浪華悲歌』の山田五十鈴が演じる夫婦の絶妙な台詞まわしや、夫婦が引き取った娘を演じる左幸子の熱演など、見どころ満載の作品です。

1939(松竹京都)(監)溝口健二(原)村松梢風(脚)依田義賢(撮)三木滋人、藤洋三(美)水谷浩(音)深井史郎(出)花柳章太郎、森赫子、高田浩吉、川浪良太郎、高松錦之助、葉山純之輔、尾上多見太郎、結城一朗、南光明、伏見信子、中川芳江、河原﨑權十郎、梅村蓉子

  • 小ホール
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