月曜日のユカ

  • 93分
  • 35mm・白黒

18歳のユカ(加賀)は修(中尾)と付き合いながら、船荷会社を経営するパパ(加藤)の愛人であり、ほかにも大勢の男たちと関係をもっている。あるとき、ユカはパパからお願いごとをされ…。本牧出身の安川実(ミッキー安川)が地元でまことしやかに語り継がれる女性の人生から着想した物語。『危いことなら銭になる』(1962)、『砂の上の植物群』(1964)など横浜の風景をスタイリッシュに切り取る才人・中平康のセンスが冴えわたる。

【POINT】根岸本牧地区の米軍住宅やホテル・ニューグランドが徹頭徹尾モダンなタッチでとらえられ、加賀まりこのコケティッシュな魅力とあいまって印象を残す。その背景には、オンリー(上級軍人の専属娼婦)だった母親や隣家に住む少女の存在など、やはり横浜を舞台とする中平の『混血児リカ』(1972)同様、「国際都市」というキャッチフレーズには回収しえない混成文化のまち・横浜の生活史が垣間見える。

1964(日活)(監)中平康(原)安川実(脚)斉藤耕一、倉本聰(撮)山崎善弘(美)大鶴泰弘(音)黛敏郎(出)加賀まりこ、中尾彬、梅野泰靖、日野道夫、波多野憲、ウィリアム・バッソン、ハロルド・S・コンウェイ、加藤武、北林谷栄

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