9発掘されたアニメーション映画

- 計115分
1917年に製作公開され、2008年に松本夏樹氏によって発見された幸内純一の『なまくら刀』は、現存する最も古い日本のアニメーション映画である。2014年、NFCでは新たに発見した部分を合わせて、4分の最長版を復元、今回はこの最長版を上映する。同じく2008年に松本氏によって発見されたもう一つの作品は、従来、北山清太郎による『浦島太郎』(1918)とされてきたが、今年に入って、研究者の調査によって北山作品ではないことが判明した。『漫画 瘤取り』は可燃性染色プリントから不燃化したもの。『バクダット姫』は、福岡市総合図書館と共同で復元した最長版である。『ガリヴァー奮鬦記』は国税庁が企画した作品で、既存のガリヴァー物語に納税を奨励するメッセージが組み込まれている。
→「発掘された映画たち2008」(2008年)より
なまくら刀(塙凹内名刀之巻)[デジタル復元・最長版]
- 4分
- 16fps・35mm・無声・染色
1917(小林商会)(作画)幸内純一

浦島太郎(仮)[デジタル復元版]
- 2分
- 16fps・35mm・無声・染色
1918頃

漫画 瘤取り
- 14分
- 18fps・35mm・無声・染色
1929(横浜シネマ商会)(監)青地忠三(作画)村田安司

火の用心
- 13分
- 18fps・35mm・無声・染色
1930(横浜シネマ商会)(監)青地忠三(作画)村田安司(撮)飯田光治

古寺のおばけ騒動
- 5分
- 35mm・白黒
1936(日本マンガフィルム研究所)(撮・作画)鈴木宏昌

熊に喰われぬ男
- 9分
- 35mm・白黒
1948(三幸映画社)(監)オーフジ・ノブロー(大藤信郎)(作画)仁間七呂

狐と小鳥
- 11分
- 35mm・白黒
1948(近代映画株式会社)(監)森野佐登志(原)月村正雄(撮)淺野惠(作画)里見修

ガリヴァー奮鬦記
- 9分
- 35mm・白黒
1950(近代映画社)(監)黒田外喜男、小沢重行(原)山口晋平(脚)鳥羽克始(撮)北村一郎(音)小島和夫

バクダット姫[最長版]
- 48分
- 35mm・白黒
1948(三幸映画社)(監)芦田巌(原)若林敏郎(脚)芦田宏昌(撮)河西昭治(音)服部良一

- 小ホール