アメリカ議会図書館 映画コレクション
Film Treasures from the Library of Congress

開催概要

会期
2019年10月31日(木)-11月10日(日)
11月の休館日:月曜日
会場
長瀬記念ホール OZU(2階)
定員
310名(各回入替制・全席自由席)

★各回の開映後の入場はできません。

主催
国立映画アーカイブ、東京国際映画祭、モーション・ピクチャー・アソシエーション(MPA)、アメリカ議会図書館
助成
アメリカ合衆国大使館
  

当日券についてはこちらをご覧ください。

前売券についてはこちらをご覧ください。

[NFAJプログラムNo.16]

概要

 アメリカ議会図書館は、書籍のみならず、地図・版画・楽譜・写真・レコードなどさまざまな資料の膨大なコレクションで知られる、世界最大の図書館の一つです。とりわけ1870年以降は、著作権登録を一元的に管理する機能を備えて各領域の著作物の法定納付を受け入れるようになり、その収集能力を大幅に強化しました。そして映画も、早くも1894年に――フィルムではなくペーパー・プリント*という形態ではありましたが――議会図書館に納付され、初期映画の貴重なコレクションとなりました。その後、議会図書館は映画フィルムの収集も軌道に乗せ、1989年には国家映画登録(National Film Registry、以下NFR)**制度を創設するなど、世界の映画保存においても先駆的かつ重要な試みに挑んでいます。その映画コレクションは、現在では200万点以上に達し、合衆国最大規模となっています。
 また、議会図書館は、日本及び当国立映画アーカイブにとっても関係の深いフィルムアーカイブです。主に第二次世界大戦~占領期に、アメリカおよび連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)によって収集・接収されたと考えられる、約1,300本に及ぶ可燃性フィルムの戦前日本映画は、戦後長い間、議会図書館で保管されていました。そして1967年以降に、東京国立近代美術館を作品の受け入れ先として返還され、現在は当館の重要なコレクションの一部(いわゆる「返還映画」)となっています。
 本上映会「アメリカ議会図書館 映画コレクション」は、東京国際映画祭、モーション・ピクチャー・アソシエーション(MPA)、アメリカ議会図書館との共同により、議会図書館の誇るアメリカ映画の宝を紹介する試みです。大恐慌後の社会状況を色濃く反映した1930年代前半の作品から、第二次世界大戦後の新たな潮流を象徴した映画、また、キング牧師の半生を再構成した日本未公開の決定版ドキュメンタリー、さらにはデザイナー/建築家のレイ&チャールズ・イームズ夫妻の独創的な映画まで、アメリカ合衆国の精神や文化を表現した多様な9プログラム(14本、うち4本はNFR作品)を、議会図書館が主に近年新たに作製した35mmプリントを借用して上映します。すべての映画ファン、そしてアメリカ合衆国に関心をお持ちの方にとって必見の作品ばかりです。ぜひご来場ください。

*ペーパー・プリント――当時のアメリカの著作権法では映画フィルムに関する規定が存在しなかったため、著作権登録を希望する者は、映画フィルムを印画紙に複製し、連続する写真として提出した(同法は1912年に改定され、フィルムも対象となった)。
**国家映画登録――1980年代、アメリカでは白黒映画を着色して商業利用する動きがあり、その是非をめぐり大きな議論となった。それを重要な契機として、1988年に全米映画保存法が制定され、映画保存委員会が議会図書館内に設置された。同委員会は、翌89年から毎年25本の「文化的、歴史的、美学的に重要な」アメリカ映画を選出し、それらの完全かつ真正なバージョンを保持する者は、それらの映画フィルムを恒久的に保存することが義務付けられた。2018年まで計750本の映画が登録されている。

企画の紹介(2019.11.5更新)
現在発売中の『NFAJニューズレター』第7号(2019年10月-12月号)に掲載されている、大澤浄/玉田健太「議会図書館映画コレクションにみるアメリカ精神史の記録」をPDFファイルで公開しました。こちらからどうぞ。


作品リスト

■(監)=監督 (原)=原作・原案 (脚)=脚本・脚色 (撮)=撮影 (美)=美術 (音)=音楽 (出)=出演 (声)=声の出演 (解)=解説・ナレーション
■ 特集には不完全なプリントや状態の悪いプリントが含まれていることがあります。
■ 上映作品にはすべて日本語字幕が付いています。
■ 記載した上映分数は、当日のものと多少異なることがあります。


スケジュール

■作品によって開映時間が異なりますのでご注意ください。

10/31(木)
キング モンゴメリーからメンフィスまでの記録182分 *途中休憩あり 長瀬記念ホール OZU
11/1(金)
クール・ワールド106分 長瀬記念ホール OZU
11/2(土)
摩天楼113分 長瀬記念ホール OZU
イームズ作品集計70分 *上映後トークイベントあり 長瀬記念ホール OZU
11/3(日)
飢ゆるアメリカ71分 長瀬記念ホール OZU
裸の町96分 長瀬記念ホール OZU
11/4(月) 休館日
11/5(火)
結婚スクラム92分 長瀬記念ホール OZU
街の風景79分 長瀬記念ホール OZU
11/6(水)
飢ゆるアメリカ71分 長瀬記念ホール OZU
ウィリーが凱旋するとき82分 長瀬記念ホール OZU
11/7(木)
街の風景79分 長瀬記念ホール OZU
摩天楼113分 長瀬記念ホール OZU
11/8(金)
裸の町96分 長瀬記念ホール OZU
イームズ作品集計70分 長瀬記念ホール OZU
11/9(土)
クール・ワールド106分 長瀬記念ホール OZU
キング モンゴメリーからメンフィスまでの記録182分 *途中休憩あり 長瀬記念ホール OZU
11/10(日)
結婚スクラム92分 長瀬記念ホール OZU
ウィリーが凱旋するとき82分 長瀬記念ホール OZU

当日券 入場方法

当日券(発券=2階受付)

料金
一般1,300円/高校・大学生・シニア1,100円/小・中学生、障害者(付添者は原則1名まで)520円/国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズ900円(学生)、1,000円(教職員)

◆当日券で入場される方には、開館と同時に、当日上映される全ての回の入場整理券を1階ロビーにて発券します。各日の開館時間についてはスケジュール欄をご覧下さい。

※「Student U30」: 各回先着20名まで、30歳以下の学生の方は、学生証提示により無料となります(当日券のみ)。

  • 各回の開映後の入場はできません。
  • 当日券の発券は、定員に達し次第締切ります。
  • 学生、シニア(65歳以上)、障害者、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズの方は、証明できるものをご提示ください。
  • 当日券の発券は各回1名につき1枚のみです。

入場方法

① 前売券をお持ちの方は、開場時(開映30分前)に、前売券に記載された整理番号順にご入場いただけます。
② その後は、当日券の整理券をお持ちの方が、整理番号順にご入場いただけます。前売券をお持ちの方は、随時ご入場いただけます。

  • 前売券・当日券は当日・当該回のみ有効です。

当日券 入場方法

前売券

10月17日(木)10時より、チケットぴあにて全上映回の前売券(全席自由席・各150席分)を販売します。

[Pコード:550-462]

前売料金
一般1,300円/高校・大学生・シニア1,100円/小・中学生、障害者(付添者は原則1名まで)520円/国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズ900円(学生)、1,000円(教職員)
  • 別途発券手数料がかかります。
  • 各回の開映後の入場はできません。
  • 学生、シニア(65歳以上)、障害者、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズの方は、入場時に証明できるものをご提示ください。

前売券の購入方法

[Pコード:550-462]

チケットぴあ店舗、セブン-イレブンで購入

10月17日(木)10:00より各プログラムの前日まで
前売料金に加え、1枚につき発券手数料110円がかかります。

受付電話(0570-02-9999)で購入

10月17日(木)10:00より各プログラムの4日前23:59まで
前売料金に加え、1枚につき発券手数料110円がかかります。

  • 毎週火・水2:30~5:30はシステムメンテナンスのため受付休止となります。

チケットぴあのサイト(https://w.pia.jp/t/nfaj-library/)で購入

購入時期によってご利用可能な決済方法が異なります。
前売料金に加え、1枚につき発券手数料110円、また決済方法によって1件につき決済手数料がかかる場合があります。

  • 購入サイトは準備でき次第アップされますが、ご利用は10月17日(木)10:00からです。
  • 本前売券の購入に、システム利用料はかかりません。
  • チケットぴあの手数料等については、チケットぴあHPのヘルプ利用料一覧の頁をご覧ください。

※ 前売券の払い戻し、交換、再発行はいたしません。

入場方法

① 前売券をお持ちの方は、開場時(開映30分前)に、前売券に記載された整理番号順にご入場いただけます。
② その後は、当日券の整理券をお持ちの方が、整理番号順にご入場いただけます。前売券をお持ちの方は、随時ご入場いただけます

  • 前売券・当日券は当日・当該回のみ有効です。

上映後トークのお知らせ

2019年11月2日(土)「イームズ作品集」上映後

時間
4:50pm-5:30pm(予定)

ゲスト:鈴木了二(建築家)

  • トークイベントからの参加はできません。

鈴木了二
SUZUKI Ryoji
1944年仙台生まれ、東京育ち現在住。建築家。早稲田大学栄誉フェロー・名誉教授。早稲田大学理工学部建築学科卒業。竹中工務店設計部、槇総合計画事務所を経て、1977年早稲田大学大学院修了後、fromnow建築計画事務所を設立。1983年鈴木了二建築計画事務所に改称。自身の作品を「物質試行」としてナンバリングし、建築、映画、インスタレーション、書籍、写真などを横断するジャンルにとらわれない創作活動を展開。近年では東京国立近代美術館(2010)、金沢21世紀美術館(2014 )、第4回および第9回恵比寿映像祭(2012、2017) にて映画+インスタレーションの発表を行なう。主著に『建築零年』(筑摩書房、2001年)、『建築映画・マテリアル・サスペンス』(LIXIL出版、2012年)、『寝そべる建築』(みすず書房、2014)、『ユートピアへのシークエンス』(LIXIL出版、2017)など。


企画の紹介

現在発売中の『NFAJニューズレター』第7号(2019年10月-12月号)に掲載されている、大澤浄/玉田健太「議会図書館映画コレクションにみるアメリカ精神史の記録」をPDFファイルで公開しました。鑑賞のお供にご覧ください(左の画像をクリックしてください)。