フォーマットに関する話題の2回目です。
現在、映画上映の大半はフィルムではなく、デジタルで行われています。
このデジタル上映で用いられるデータのフォーマットとしては、DCP(デジタルシネマパッケージ)と呼ばれる、画像、音声、字幕等のデータをひとまとめにしたものが標準的に用いられています。
デジタルシネマの黎明期には、メーカー毎に異なるフォーマットが乱立していましたが、このDCPの形でフォーマットが確定しスタンダードとなったことが、その後のデジタルシネマの大きな発展につながりました。
以前お伝えした通り、沢山あるフォーマットからどれか1つを選択することは容易ではないのですが、劇場での上映用フォーマットに関しては、このDCPというフォーマットで確定されており、これはアーカイブにとっては非常にありがたい状況とも言えます。
一方で、現在流通しているDCPはInteropDCPと呼ばれるもので、この仕様の一部は十分な標準化がなされていないということが指摘されています。