37厚木たか/石山一枝

  • 計99分

厚木たかは1930年に日本プロレタリア映画同盟に参加し、P.C.L.を経て1938年から文化・記録映画の脚本や製作に携わる。ポール・ローサの著書を翻訳した『文化映画論』(1938)によって記録映画作家たちに多大な影響を及ぼした。『或る保姆の記録』では、保育所を媒介にした働く母親たちの連帯をテーマとして、多様な女性労働者像を描き出した。『少女たちの発言』は、繊維産業で働く女工たちに向けて組合運動の意義を訴える啓発映画。石山一枝は、1937年から東宝でスクリプターを務め、1948年以降は東宝教育映画の演出助手として編集や脚本を手がけた。『新しい歌声』は労働組合についての社会教育映画として、父の昇進を望む娘が女性候補を推す組合に反感を持つが、やがて自らの過ちに気づくという物語。監督作『化学せんい』は、産業・化学を取り上げるシリーズの一篇として、東邦レーヨン徳島工場での化学繊維の製造工程を紹介する。なお、石山一枝は後に、かんけまり名義で活動したと推定される。

*途中『少女たちの発言』上映後に当館研究員による解説(約15分)があります。

或る保姆の記録

  • 35分
  • 16mm・白黒

1942(科学映画社)(構成)厚木たか(監)水木荘也(撮)橋本龍雄、龍神孝正(音)深井史郎

少女たちの発言

  • 20分
  • 16mm・白黒

1948(新世界映画社)(脚)厚木たか(監)京極高英(撮)村木龍雄

新しい歌声

  • 29分
  • 35mm・白黒

1950(東宝教育映画)(脚)石山一枝(監)丸山誠治(脚)笠間雪雄(撮)前田実(音)箕作秋吉(出)岸旗江、松本克平、原泉、木下ゆづ子、石田鉱

産業科学映画大系 化学せんい

  • 15分
  • 35mm・白黒

1951(東宝教育映画)(監)石山一枝(脚)安田宣治(撮)団野隆之

  • 小ホール
    途中解説あり
  • 小ホール
    途中解説あり