毒婦高橋お伝

• 74分
• 35mm・白黒

明治初期に実在し斬首刑となった高橋お伝をモデルにした実録物だが、マスメディアに誇張して取り上げられたお伝の毒婦像ではなく、簡単には割り切れない人間の複雑さへの眼差しが際立つ傑作。後の『東海道四谷怪談』に結実する美術・黒沢治安とのコンビや、中川の演出プランに見事にマッチした河崎喜久三の機敏なキャメラワークも見逃せない。

1958（新東宝）（監）中川信夫（原）澤賢介（脚）仲津勝義、中澤信（撮）河崎喜久三（美）黑澤治安（音）渡辺宙明（出）若杉嘉津子、明智十三郎、丹波哲郎、中村彰、舟橋元、松本朝夫、沢井三郎、芝田新、山田美奈子、國方傳、宮田文子、大関啓子