5夫婦善哉

  • 120分
  • 35mm・白黒

昭和初期の上方を背景に、俗にまみれた放蕩息子と、そんな男を捨てられない芸者上がりの女との切っても切れない腐れ縁を描く。豊田が人情の機微をきめ細かく描写し、文芸映画作家としての本領を発揮した。どこか憎めないダメ男を演じた森繁久彌と、彼を叱咤しながらあくまで尽くしぬく女を演じた淡島千景が、絶妙に呼吸の合った演技を見せる。

〈こちらもおすすめ――企画担当より〉
『夫婦善哉』の素晴らしい人物造形に魅了された方なら『雪国』(1957)もぜひ! 人間の脆さ、美しさ、悲しさが駒子(岸恵子)と島村(池部良)の愛の物語に凝縮されています。

1955(東宝)(監)豊田四郎(原)織田作之助(脚)八住利雄(撮)三浦光雄(美)伊藤熹朔(音)團伊玖磨(出)森繁久彌、淡島千景、司葉子、浪花千栄子、山茶花究、小堀誠、田中春男、田村樂太、森川佳子、志賀廼家弁慶、萬代峰子、三好榮子、上田吉二郎、澤村宗之助、谷晃、若宮忠三郎、三條利喜江

  • 小ホール
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