1浪華悲歌Osaka Elegy

- 72分
- 35mm・白黒・英語字幕付
1923年に日活向島作品『愛に甦る日』で監督デビューした溝口健二の監督60作目。横領事件を起こした父親のために妾になるなどし、そのために自分の恋人のみならず兄弟たちからも冷たくあしらわれる女(山田)の姿をリアリスティックな手法で描く現代劇。舞台の大阪が持つローカルな気質と近代都市のモダンな雰囲気がしっかり捉えられ、モダニズムの香る生き生きとした傑作となった。
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溝口は、次作『祇園の姉妹』(1936)でも、山田五十鈴を通して男性優位社会へ批判的な視線を向けています。祇園の芸妓に転じた山田は、世間への不信感と淡い期待が錯綜する人物の内面を丁寧に演じています。
1936(第一映画)(監・原)溝口健二(脚)依田義賢(撮)三木稔(出)山田五十鈴、梅村蓉子、大倉千代子、大久保淸子、浅香新八郎、志賀迺家辨慶、進藤英太郎、田村邦男、原健作、橘光造、志村喬、竹川誠一、滝沢靜子
- 小ホール
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