“映画”にまつわる資料は、映画産業としての企画・製作・流通等の過程で生み出される資料や、個の映画人の生涯にわたるコレクション資料などをはじめとし、平面・立体などの形態の違いや印刷物・手書原稿・原画など様々な特性をもつといえます。近年、情報技術の発達とともに、これら資料の有効活用のためデジタル化の需要が高まっているものの、デジタル化に伴う技術事項や作業行程の効率化についての知識は、広く一般化していない状況であるといえます。
BDCプロジェクトでは、フィルムセンター所蔵のスチル写真、ポスター、脚本、プレス資料、制作資料、その他立体資料など、様々な種別の映画関連資料[※1]を題材にデジタル化を行ってきました。
この度、これらのデジタル化の作業を通じ得られたデジタル化の仕様や、技術の標準化に係る情報を取り纏め、「東京国立近代美術館フィルムセンター映画関連資料デジタル化の手引」(以下、手引書[※2])の作成を行いました。 続きを読む