ポスターでみる映画史 Part 4 恐怖映画の世界
Film History in Posters Part 4: Horror Films

概要

会場
国立映画アーカイブ 展示室(7階)
会期
2022年12月13日(火)-2023年3月26日(日)
開室時間
11:00am-6:30pm(入室は6:00pmまで)
*1月27日と2月24日の金曜日は11:00am-8:00pm(入室は7:30pmまで)
休室日
月曜日および12月27日(火)~1月3日(火)は休室です。
観覧料
一般250円(200円)/大学生130円(60円)/65歳以上、高校生以下及び18歳未満、障害者(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料

*料金は常設の「日本映画の歴史」の入場料を含みます。
*( )内は20名以上の団体料金です。
*学生、65歳以上、障害者、キャンパスメンバーズの方はそれぞれ入室の際、証明できるものをご提示ください。
*国立映画アーカイブが主催する上映会の観覧券(オンラインチケット「購入確認メール」またはQRコードのプリントアウト)をご提示いただくと、1回に限り団体料金が適用されます。
主催
国立映画アーカイブ
  • 新型コロナウイルス感染拡大防止のため混雑状況により入室を制限することがあります。
  • 当館の感染症予防の対策およびご来館の皆様へのお願いにつきましては、「ご来館にあたってのお願い」をご覧ください。
  • マスク着用のない方の入館をお断りします。
  • 来館者全員に検温を行います。37.5℃以上の方は入館をお断りいたします。

 誕生から120年以上のあいだ、映画は見る人にさまざまな感情を呼び起こしてきました。中でも、「恐怖」は人々を抗いがたく引きつけてきました。スクリーンに現れる異形の怪物、人間の心の闇を暴くサイコホラー、あるいは鮮烈な映像表現で綴られる超常現象と、映画は幅広い形で観客に恐怖を提供してきたのです。日本においても、無声映画の時代から怪談文化と結びついた時代劇映画が数多く作られてきただけでなく、1990年代以降は「Jホラー」と呼ばれる作品群が生み出されるなど、恐怖映画は今なお大きな存在感を放ち続けています。

 シリーズ「ポスターでみる映画史」の第4回となる「恐怖映画の世界」は、国立映画アーカイブのコレクションを中心に、映画草創期から連綿と作り続けられてきた恐怖映画のポスターを取り上げる展覧会です。『カリガリ博士』といった古典から、ダリオ・アルジェントらのイタリアン・ホラー、『ジョーズ』などのパニック映画、そして日本の怪談映画やJホラーの最新作まで、観客を怖がらせ楽しませてきた諸作品の系譜をたどります。工夫の凝らされたポスターヴィジュアルや惹句をお楽しみいただき、身も凍る恐怖の世界にどっぷりとお浸かりください。

『フランケンシュタインの逆襲』
(1957年、日本公開同年、テレンス・フィッシャー監督)
国立映画アーカイブ所蔵
『ジョーズ』
(1975年、日本公開同年、スティーヴン・スピルバーグ監督)
国立映画アーカイブ所蔵
『ゾンビ』
(1978年、日本公開1979年、ジョージ・A・ロメロ監督)
国立映画アーカイブ所蔵
『クリスティーン』
(1983年、日本公開1984年、ジョン・カーペンター監督)
国立映画アーカイブ所蔵
『怪猫赤壁大明神』
(1938年、森一生監督)
国立映画アーカイブ所蔵
『東海道四谷怪談』
(1959年、中川信夫監督)
国立映画アーカイブ所蔵
『犬神家の一族』
(1976年、市川崑監督)
国立映画アーカイブ所蔵
『呪怨』
(2003年、清水崇監督)
国立映画アーカイブ所蔵

展覧会の内容

展覧会シリーズ「ポスターでみる映画史」の第4弾!恐怖映画の歴史を総ざらい

宣伝ポスターを中心に映画ジャンルを歴史的にたどる「ポスターでみる映画史」。第1回「西部劇の世界」、第2回「ミュージカル映画の世界」、第3回「SF・怪獣映画の世界」に続く第4回目として、映画誕生間もないころから現在に至るまで連綿と作り続けられてきた恐怖映画の系譜を、国立映画アーカイブの所蔵ポスターを中心とした約120点の資料によって網羅的に横断します。

特設コーナーで、視覚面のみならず聴覚面からも恐怖映画を追体験

展示スペースの一角には、古今東西の恐怖映画の音楽をお聴きいただけるコーナーも設け、聴覚面でも恐怖映画を追体験いただけます。聞き覚えのあるあのメロディや、「恐怖」という言葉にぴったりなおどろおどろしい音楽など、多種多様な恐怖映画音楽をお楽しみください。


出品リスト

凡例

  • 所蔵者が特記された資料以外は国立映画アーカイブの所蔵です。
  • 展示ポスターのサイズは、特記したものを除き、すべて日本版のB2サイズです。立看(タテカン)はB2サイズ上下2枚で1組となるポスターです。
  • 数字で示されたポスターのサイズは縦×横、単位はセンチメートルです。
  • 出品内容はやむを得ず変更される場合があります。
  • 本リストの通番と会場内での配列順序は一致していない場合があります。
第1章 1910s-1950s 恐怖映画の古典――怪人・怪物

1『カリガリ博士』(1919年、日本公開1921年、ロベルト・ヴィーネ監督)Das Cabinet des Dr. Caligari A1 西ドイツ版 デザイン:ハンス・ヒルマン
2『吸血鬼ノスフェラトゥ』(1922年、日本劇場未公開、F・W・ムルナウ監督)Nosferatu: Eine Symphonie des Grauens 76.2×102 製作100周年記念再上映版 個人蔵
3『オペラの怪人』(1925年、日本公開同年、ルパート・ジュリアン監督) The Phantom of the Opera 186×94.4
4『魔人ドラキュラ』(1931年、日本公開同年、トッド・ブラウニング監督) Dracula アメリカ版[リプリント版]
5『フランケンシュタイン』(1931年、日本公開1932年、ジェームズ・ホエール監督)Frankenstein アメリカ版[リプリント版]
6『キング・コング』(1933年、日本公開同年、メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シェードサック監督) King Kong アメリカ版[リプリント版]
7パンフレット:『肉の蝋人形』(1953年、日本公開同年、アンドレ・ド・トス監督)House of Wax B5 個人蔵
8プレスシート:『大アマゾンの半魚人』(1954年、日本公開同年、ジャック・アーノルド監督) Creature from the Black Lagoon B4

第2章 1950s-1960s 狂気と幻想を求めて――サイコホラー、ゴシックホラー

9『悪魔のような女』(1955年、日本公開同年、アンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督)Les Diaboliques 立看 デザイン:野口久光
10『悪い種子たね』(1956年、日本公開1957年、マーヴィン・ルロイ監督)The Bad Seed B3×2/3
11『サイコ』(1960年、日本公開同年、アルフレッド・ヒッチコック監督) Psycho 立看
12『顔のない眼』(1960年、日本公開同年、ジョルジュ・フランジュ監督) Les Yeux sans Visage
13『血を吸うカメラ』(1960年、日本公開1961年、マイケル・パウエル監督)Peeping Tom
14『回転』(1961年、日本公開1962年、ジャック・クレイトン監督) The Innocents
15『たたり』(1963年、日本公開同年、ロバート・ワイズ監督) The Haunting B3×2/3
16『コレクター』(1965年、日本公開同年、ウィリアム・ワイラー監督) The Collector
17『反撥』(1965年、日本公開同年、ロマン・ポランスキー監督) Repulsion デザイン:檜垣紀六 題字:益川進
18『フランケンシュタインの逆襲』(1957年、日本公開同年、テレンス・フィッシャー監督) The Curse of Frankenstein
19『吸血鬼ドラキュラ』(1958年、日本公開同年、テレンス・フィッシャー監督)Dracula
20『呪いの館』(1966年、日本公開1973年、マリオ・バーヴァ監督) Operazione paura / Kill, Baby… Kill!
21『血とバラ』(1960年、日本公開1962年、ロジェ・ヴァディム監督) Et mourir de plaisir
22『世にも怪奇な物語』(1968年、日本公開1969年、ロジェ・ヴァディム、ルイ・マル、フェデリコ・フェリーニ監督) Histoires extraordinaires

第3章 1950s-1980s 未知なるものの襲来――パニック、そしてゾンビ

23プレスシート:『遊星よりの物体X』(1951年、日本公開1952年、クリスチャン・ナイビー監督) The Thing from Another World B4
24プレスシート:『宇宙戦争』(1953年、日本公開同年、バイロン・ハスキン監督) The War of the Worlds A4
25『遊星からの物体X』(1982年、日本公開同年、ジョン・カーペンター監督) The Thing
26『鳥』(1963年、日本公開同年、アルフレッド・ヒッチコック監督) The Birds 立看
27『激突!』(1971年、日本公開1973年、スティーヴン・スピルバーグ監督) Duel
28『ジョーズ』(1975年、日本公開同年、スティーヴン・スピルバーグ監督) Jaws
29『エイリアン』(1979年、日本公開同年、リドリー・スコット監督) Alien
30チラシ:『プロフェシー 恐怖の予言』(1979年、日本公開1980年、ジョン・フランケンハイマー監督) Prophecy A4
31『ザ・フライ』(1986年、日本公開1987年、デイヴィッド・クローネンバーグ監督) The Fly
32『ゾンビ』(1977年、日本公開1979年、ジョージ・A・ロメロ監督) Dawn of the Dead / Zombie
33『サンゲリア』(1979年、日本公開1980年、ルチオ・フルチ監督) Zombi 2
34『地獄の門』(1980年、日本公開2011年、ルチオ・フルチ監督) Paura nella città dei morti viventi

第4章 1960s-1990s より鮮烈に、より残酷に――オカルトとスプラッター

35『ローズマリーの赤ちゃん』(1968年、日本公開1969年、ロマン・ポランスキー監督) Rosemary’s Baby
36『エクソシスト』(1973年、日本公開1974年、ウィリアム・フリードキン監督)The Exorcist デザイン:檜垣紀六
37『悪魔のシスター』(1973年、日本公開1974年、ブライアン・デ・パルマ監督)Sisters
38『オーメン』(1976年、日本公開同年、リチャード・ドナー監督) The Omen
39『キャリー』(1976年、日本公開1977年、ブライアン・デ・パルマ監督) Carrie
40『サスペリア』(1977年、日本公開同年、ダリオ・アルジェント監督) Suspiria
41『シャイニング』(1980年、日本公開同年、スタンリー・キューブリック監督) The Shining
42『ポルタ―ガイスト』(1982年、日本公開同年、トビー・フーパー監督) Poltergeist
43『トワイライトゾーン 超次元の体験』(1983年、日本公開1984年、ジョン・ランディス、スティーヴン・スピルバーグ、ジョー・ダンテ、ジョージ・ミラー監督) The Twilight Zone: The Movie デザイン:檜垣紀六
44『クリスティーン』(1983年、日本公開1984年、ジョン・カーペンター監督)Christine
45『チャイルド・プレイ』(1988年、日本公開1989年、トム・ホランド監督) Child’s Play
46『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(1999年、日本公開同年、エドゥアルド・サンチェス、ダニエル・マイリック監督) The Blair Witch Project
47『悪魔のいけにえ』(1974年、日本公開1975年、トビー・フーパー監督) The Texas Chainsaw Massacre
48『ハロウィン』(1978年、日本公開1979年、ジョン・カーペンター監督)Halloween
49『13日の金曜日』(1980年、日本公開同年、ショーン・S・カニンガム監督) Friday the 13th
50『死霊のはらわた』(1981年、日本公開1985年、サム・ライミ監督) The Evil Dead
51『エルム街の悪夢』(1984年、日本公開1986年、ウェス・クレイブン監督) A Nightmare on Elm Street
52『羊たちの沈黙』(1991年、日本公開同年、ジョナサン・デミ監督) The Silence of the Lambs

特別コーナー:アジアの恐怖映画と近年のヨーロッパ恐怖映画

53『霊幻道士』(1985年、日本公開1986年、リッキー・ラウ監督) 殭屍先生 / Mr. Vampire
54『箪笥』(2003年、日本公開2004年、キム・ジウン監督) 장화, 홍련 / A Tale of Two Sisters B1
55『嘆きの大地』(1978年、日本未公開、ソムポート・セーンドゥアンチャーイ監督)แผ่นดินวิปโยค / Land of Grief タイ版 78×54
56『サスペリア』(2018年、日本公開2019年、ルカ・グァダニーノ監督) Suspiria デザイン:大島依提亜 イラスト:ヒグチユウコ(バージョンA)
57『サスペリア』(2018年、日本公開2019年、ルカ・グァダニーノ監督) Suspiria デザイン:大島依提亜 イラスト:ヒグチユウコ(バージョンB)
58『ミッドサマー』(2019年、日本公開2020年、アリ・アスター監督) Midsommar B1 デザイン:大島依提亜 イラスト:ヒグチユウコ
59『ミッドサマー』(2019年、日本公開2020年、アリ・アスター監督) Midsommar B1 デザイン:大島依提亜

第5章 日本の恐怖映画(1)

<怪談映画 1920s-1990s>

60『四谷怪談』(1928年、古海卓二監督) 75.8×35.4
61『四谷怪談』(1959年、三隅研次監督)
62『東海道四谷怪談』(1959年、中川信夫監督)
63『怪談 お岩の亡霊』(1961年、加藤泰監督) 個人蔵
64『四谷怪談』(1965年、豊田四郎監督) 個人蔵
65製作資料:『四谷怪談』(1965年、豊田四郎監督)セットデザイン
66『魔性の夏 四谷怪談より』(1981年、蜷川幸雄監督)
67『忠臣蔵外伝 四谷怪談』(1994年、深作欣二監督)
68『有馬猫』(1937年、木藤茂) 戦後再公開版 個人蔵
69『怪猫赤壁大明神』(1938年、森一生監督) 75.4×52.8
70プレスシート:『怪談佐賀屋敷』(1953年、荒井良平監督) B4
71『怪猫岡崎騒動』(1954年、加戸敏監督) B2×1/2
72『藪の中の黒猫』(1968年、新藤兼人監督) 日本版
73『藪の中の黒猫』(1968年、新藤兼人監督) A1 ポーランド版
74『怪談昇り竜』(1970年、石井輝男監督)
75『怪談番町皿屋敷』(1957年、河野寿一監督) 東映太秦映画村・映画図書室所蔵
76『薄雪太夫より 怪談千鳥ヶ淵』(1956年、小石栄一監督) 東映太秦映画村・映画図書室所蔵
77『怪談』(1965年、小林正樹監督) B1×3
78『怪談残酷物語』(1968年、長谷和夫監督)
79『地獄』(1960年、中川信夫監督)
80『地獄』(1979年、神代辰巳監督)
第6章 日本の恐怖映画(2)

<変身人間 1940s-1960s>

81プレスシート:『虹男』(1949年、牛原虚彦監督) A4
82脚本:「透明魔」(『透明人間現わる』1949年、安達伸生監督) B5
83プレスシート:『透明人間』(1954年、小田基義監督) 51.5×24 リプリント版 個人蔵
84『獣人雪男』(1955年、本多猪四郎監督)
85『美女と液体人間』(1958年、本多猪四郎監督)
86『ガス人間第一号』(1960年、本多猪四郎監督) B3 東映太秦映画村・映画図書室所蔵
87『電送人間』(1960年、福田純監督) B2×1/2
88『マタンゴ』(1963年、本多猪四郎監督) B2×1/2 東映太秦映画村・映画図書室所蔵

<吸血鬼と異生物 1950s-1970s>

89『女吸血鬼』(1959年、中川信夫監督)
90『吸血鬼ゴケミドロ』(1968年、佐藤肇監督)
91『幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形』(1970年、山本迪夫監督)
92『呪いの館 血を吸う眼』(1971年、山本迪夫監督)
93『血を吸う薔薇』(1974年、山本迪夫監督)
94『昆虫大戦争』(1968年、二本松嘉瑞監督)

<怪奇・ミステリ文学の映像化 1960s-1980s>

95『地獄変』(1969年、豊田四郎監督)
96レコード:『地獄変』オリジナル・サウンドトラック 作曲:芥川也寸志 個人蔵
97脚本:「地獄変」 個人蔵
98『犬神家の一族』(1976年、市川崑)
99『八つ墓村』:(1977年、野村芳太郎) B1 イラスト:米倉斉加年
100レコード:『犬神家の一族』オリジナル・サウンドトラック 作曲:大野雄二 個人蔵
101レコード:『八つ墓村』オリジナル・サウンドトラック 作曲:芥川也寸志 個人蔵
102レコード:SF特撮映画音楽全集 第7集(キングレコード、1983年) 作曲:真鍋理一郎 個人蔵
103『江戸川乱歩の陰獣』(1977年、加藤泰監督)
104『震える舌』(1980年、野村芳太郎監督)
105『この子の七つのお祝いに』(1982年、増村保造監督)

<Jホラーの興隆 1990s-2020s>

106『犬神の悪霊たたり』(1977年、伊藤俊也監督)
107『HOUSE』(1977年、大林宣彦監督)
108『死霊の罠』(1988年、池田敏春監督)
109『妖怪ハンター ヒルコ』(1991年、塚本晋也監督)
110チラシ:『女優霊』(1996年、中田秀夫監督) A4
111チラシ:『DOOR III』(1996年、黒沢清監督) A4
112『らせん』(1997年、飯田譲治監督)
113『回路』(2001年、黒沢清監督) B1
114『仄暗い水の底から』(2002年、中田秀夫監督) B1
115『呪怨』(2003年、清水崇監督)
116『着信アリ』(2004年、三池崇史監督)
117『叫』(2006年、黒沢清監督) B1
118チラシ:『恐怖』(2010、高橋洋監督) B5 個人蔵
119チラシ:『貞子vs伽椰子』(2016年、白石晃士監督) B5 個人蔵
120パンフレット:『霊的ボリシェヴィキ』(2017年、高橋洋監督) A4 個人蔵
121『ザ・ミソジニー』(2022年、高橋洋監督) 個人蔵
122『犬鳴村』(2020年、清水崇監督) B1 デザイン:葛西健一
123『牛首村』(2022年、清水崇監督) B1 デザイン:葛西健一

イベント

現在のところ関連イベント実施の予定はありません。