Art東京国立近代美術館
Craft&Design東京国立近代美術館工芸館
MOMAT TOP
Screening 上映・企画情報
小ホール

京橋映画小劇場No.4
シネマの冒険 闇と音楽2006

KYOBASHI-ZA No.4
Silent Film Renaissance 2006
2006.10.27-11.12
※金曜日・土曜日・日曜日のみの上映となります。

2006年10月27日(金)~11月12日(日)
※金曜日・土曜日・日曜日のみの上映となります。

開催要領

東京国立近代美術館フィルムセンター 小ホール(地下1階)

開映後の入場はできません。
定員=151名(各回入替制)
発券=地下1階受付
料金=一般1000円/高校・大学生・シニア800円/小・中学生600円/障害者(付添者は原則1名まで)は無料

・観覧券は当日・当該回にのみ有効です。
・発券・開場は開映の30分前から行い、定員に達し次第締切となります。
・学生、シニア(65歳以上)、障害者の方は、証明できるものをご提示ください。
・発券は各回1名につき1枚のみです。

■(監)=監督 (原)=原作・原案 (脚)=脚本・脚色 (撮)=撮影 (美)=美術・装置・舞台設計 (音)=音楽 (出)=出演
■本特集には不完全なプリントが含まれています。
■記載した上映分数は、当日のものと多少異なることがあります。

 映画生誕100周年を迎えた1995年、フィルムセンターは様々な無声映画を音楽の生伴奏や弁士の語りとともに提供するシリーズ企画「シネマの冒険闇と音楽」を開始し、その都度生の音や声が引き出す無声映画の魅力を紹介してきました。この度は《京橋映画小劇場》の第4回企画として、「シネマの冒険闇と音楽2006」を開催します。

 今回の企画では、従来のシリーズに変化を加え、活弁はもちろんのこと、笛やギター、アコーディオン、二胡といった様々な楽器の伴奏とともに無声映画の上映を行います。内田吐夢の『喜劇汗』、林長二郎(長谷川一夫)主演作品『風雲城史』、そしてマックス・ランデー主演の短篇コメディや『ジゴマ』、1930年代上海映画の名作『桃花泣血記』など、多彩な上映プログラムで皆様のご来場をお待ちしております。

 また、本企画で生伴奏もしくは活弁とともに上映する4本の溝口健二作品は、大ホールで10月31日から開催の「没後50周年 溝口健二再発見」においてサイレントもしくはサウンド版で上映いたします。無声上映、サウンド版、そして生伴奏付き上映がそれぞれ醸し出す映画の世界をご覧いただければ幸いです。

●《京橋映画小劇場》とは

 平成18(2006)年度よりフィルムセンターは、これまで教育機関のための特別映写や一部の共催事業の会場として使用されてきた小ホールを、《京橋映画小劇場》(KYOBASHI-ZA)の名のもと、年に数回、フィルムセンターの主催上映企画にも利用し、さらなる上映活動の拡充を図ることとなりました。

 フィルムセンター所蔵作品の公開を中心に、外部団体との共催企画も引き続き模索しつつ、多彩な上映企画の実現を目指します。大ホール・展示室企画ともども、皆さまのご来場を心よりお待ちしております。



《活弁つき上映》

*弁士紹介(50音順)

片岡一郎(かたおか・いちろう)
日本大学芸術学部演劇学科卒。高校時代より演劇活動を始め、大学時代には演出も行う。話術研究会「蛙の会」での活弁や紙芝居の話芸修業を経て、2003年に澤登翠入門後まもなくデビュー。福岡詩二門下のヴァイオリン演歌師でもあり、活弁の他、幅広い活動を行う。

斎藤裕子(さいとう・ゆうこ)
演劇を中心に活動し、中国・東南アジアの国々へ国際交流基金派遣公演にも参加。2000年、「東京キネマ倶楽部」の弁士オーディションに合格し、翌年に弁士デビュー。澤登翠の門下として、「無声映画鑑賞会」への出演や、「キネマ・コラボレーション」を自主開催するなど、数々の活弁公演を行っている。

坂本頼光(さかもと・らいこう)
1997年にマツダ映画社主催の話術研究会に入って活弁修業した後、2000年に正式デビュー。以後、時代劇作品を中心に数々の活弁ライブを行う一方で、2004年以降、自作のアニメーションでの活弁パフォーマンスも行っている。

桜井麻美(さくらい・まみ)
TBCラジオ番組リポーターでの活動を経て、2001年には「東京キネマ倶楽部」の弁士オーディションに合格。2年後に澤登翠門下へ入る。以後、各所で弁士として活動している。又、DVD「こども 世界名画の旅」で声の出演をしている。

澤登翠(さわと・みどり)
法政大学文学部哲学科卒業。故松田春翠門下。日本の代表的弁士として国内外で公演を行い、“弁士”の存在をアピールし高い評価を得る。「伝統話芸・活弁」の継承者として“活弁”を現代のエンターティメントへと甦らせ、文化庁芸術祭優秀賞他数々の賞を受賞。適確な作品解釈による多彩な語り口で、手がけた無声映画は500本を越える。

*活弁伴奏者紹介(50音順)

鈴木真紀子(すずき・まきこ)
[フルート]
桐朋学園大学音楽学部卒、フルートを峰岸壮一氏に師事。1994年オーストリアとスイスで国際フルートセミナーに参加、ファイナルコンサートに出演。現在、楽団「カラード・モノトーン」や芹洋子のアコースティックバンドのメンバーとして活動。また、NHK放送博物館での室内楽シリーズにレギュラー出演中。

新垣隆(にいがき・たかし)
[作曲・編曲、ピアノ]
桐朋学園大学音楽部作曲科卒。三善晃、中川俊郎各氏に師事。作曲家、ピアニストとして活動。桐朋学園大学非常勤講師。

湯浅ジョウイチ(ゆあさ・じょういち)
[作曲・編曲、ギター]
1987年東京国際映画祭でD・W・グリフィスの『国民の創生』の音楽制作・演奏以来、無声映画用の楽団版音楽の復刻と制作に尽力している。楽団「カラード・モノトーン」を結成し、澤登翠をはじめとする弁士とともに全国で公演。指揮、三味線、ギターを担当。又、「ロックギタリストのためのJ・S・バッハ曲集」を出版している。フィルムセンターでも幾度か演奏を披露している。



《生伴奏つき上映》

*伴奏者紹介(50音順)

一噌幸弘(いっそう・ゆきひろ)
[能楽師・一噌流笛方]
一噌幸政の長男として9歳で初舞台を踏む。以来、能楽師として古典の舞台をつとめながら、1991年よりは、笛の新しい可能性を追求する自主コンサート『ヲヒヤリ』を主宰する。また、即興演奏家としては内外の様々なジャンルのミュージシャン、あるいはアーティストと共演するなど、新たな活動の場も開拓している。無声映画の生伴奏は今回が初の挑戦。

小沢あき(おざわ・あき)
[ギター]
自身が主宰する「BYFAL」「小沢あきオーケストラ」の他、ジャズやポップスのヴォーカリスト達との共演や、エレクトロニクスのバンドへの参加など、活動範囲は多岐に亘る。NFCでは昨年、本年と「こども映画館」でピアノの永田雅代と組み「FEBO」として無声映画の伴奏を披露した。今回はソロでの生伴奏となる。

曹雪晶(ツァオ・シュエジン)
[二胡]
上海民族楽団での活動を経て来日。日本全国でコンサートを行い、CDやCM音楽の演奏など様々な分野で活動。中国民族音楽の他、邦楽音楽家やクラシック、ジャズ等他ジャンルの音楽家とのコラボレーションにも意欲的に取り組む。1998年にはフィルムセンターで初の無声映画伴奏を披露した。

田ノ岡三郎(たのおか・さぶろう)
[アコーディオン]
東京音楽大学作曲科映画放送音楽コース卒、在学中は羽田健太郎、服部克久に師事。テレビ番組やCMの音楽などの作曲活動を経て、パリのミュゼット・アコーディオン奏者ダニエル・コランに師事し、国内外でライブ公演を行う。今年9月にポルトガルの国際ダンスフェスティバルに舞踏家の櫻井郁也氏と参加した。無声映画の生伴奏は今回が初の挑戦。

Calendar 上映・展示カレンダー
上映・展示カレンダー
The National Museum of Modern Art, Tokyo