Art東京国立近代美術館
Craft&Design東京国立近代美術館工芸館
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In Celebration of UNESCO World Day for Audiovisual Heritage
Preserving Film: Where and How
Reports from National Film Archives of Japan and U.S.A.


主催:東京国立近代美術館フィルムセンター
後援:日本ユネスコ国内委員会
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【会場】 東京国立近代美術館フィルムセンター 大ホール(2階)
【日時】2011年11月5日(土)
    2:00pm-5:00pm
※終了時刻は予定詳細はこちら
【定員】310名(各回入替制)【料金】一般=500円/高校・大学生・シニア=300円/小・中学生=100円/障害者(付添者は原則1名まで)、キャンパスメンバーズは無料
【発券】2階受付
映画の上映開始後の入場はできません
●発券・開場は開演の30分前から行い、定員に達し次第締切ります。
●学生、シニア(65歳以上)、障害者、キャンパスメンバーズの方は、証明できるものをご提示ください。
●発券は各回1名につき1枚のみです。
●観覧券は当日・当該回のみ有効です。

このほど、東京国立近代美術館フィルムセンターでは、神奈川県相模原市にある映画専用保存施設(相模原分館)に増築棟(映画保存棟II)が完成し、今後新たに26万6千缶の映画フィルムを収蔵することが可能となりました。これにより、既存の映画保存棟I も合わせた全体の収蔵能力は48万6千缶に上ります。また映画保存棟IIには、紙資料から映画機材まで多様な映画関係資料を適切な温湿度で保管することができる専用の収蔵庫も併設されています。

相模原分館 映画保存棟II
相模原分館 映画保存棟II

一方、アメリカの議会図書館映画放送録音物部では、2007年、ジョージア州カルペパーに国立視聴覚保管センター(パッカード・キャンパス)が開設され、同施設では、映画を中心にした35の総合視聴覚保存庫と、124のナイトレート・フィルム専用ボールト、そして10ペタバイト仕様のデジタル・ストレージセンターによる、アナログとデジタルのハイブリッドな映像・音響の保存が進められています。

パッカード・キャンパス外観  (c)rod nasbe architectural photography LLC
パッカード・キャンパス外観  (c)rod nasbe architectural photography LLC

国立視聴覚保管センターからディレクターのパトリック・ロックニー氏を招いて開催される本特別イベントでは日・米のナショナル・アーカイブがそれぞれの収蔵施設にまつわる最新の話題を報告しながら、これからの映画保存について議論を交わします。また、議会図書館が所蔵する貴重な映画コレクションの上映もあわせて行います。
本イベントが、文化遺産として歴史資料としての映画保存の大切さを考える一助となれば幸いです。

使用言語:
日本語/英語(通訳付)

映画保存棟IIの内部
映画保存棟IIの内部

報告1:「フィルムセンター相模原分館の新映画保存庫」
とちぎあきら(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)

報告2:「議会図書館パッカード・キャンパスの視聴覚保存」
パトリック・ロックニー

対談:「映画保存の現在と未来」
パトリック・ロックニー氏/岡島尚志(東京国立近代美術館フィルムセンター主幹)

映画上映
『京都祇園新地芸妓三人晒布舞ノ図』
IMPERIAL JAPANESE DANCE

(1894年) 1分
エジソン社のスタジオ「ブラック・マリア」で撮影された日本の芸妓の手踊。明治29(1896)年に神戸神港倶楽部で活動写真(キネトスコープ)が初公開された時のプログラムの1本でもある。

WALTZ OF THE SHADOWS
8分
バスビー・バークレーの振付による『ゴールド・ディガーズ』(マービン・ルロイ監督、1933年)の一部。議会図書館が所蔵するキャメラ・ネガから作成されたプリント。

JAMMIN' THE BLUES
(ジョン・ミリ監督、1944年) 10分
写真家のジョン・ミリが監督した短篇音楽映画。レスター・ヤング、ハリー・エジソン、シドニー・カトレット、イリノイ・ジャケー、バーニー・ケッセル等が出演。米国のナショナル・フィルム・レジストリーに登録された映画の1本。

『ダフィーの銀行強盗』
THE GREAT PIGGY BANK ROBBERY

(ロバート・クランペット監督、1946年) 7 分 
ワーナー・ブラザースのアニメーション・シリーズ「ルーニー・テューンズ」(Looney Tunes)の1本。ダフィー・ダックが繰り広げる「ディック・トレイシー」のパロディ。

『海女ガール』
AMA GIRLS

(ベン・シャープスティーン製作、1958年) 29分
ディズニーの劇場用ドキュメンタリー「民族と自然」(People and Place)シリーズの日本を題材にした1本。テクニカラー・プリント。

※イベントの内容、上映作品や上映順序はやむを得ず変更になることがあります。

ゲスト:
議会図書館映画放送録音物部
国立視聴覚保管センター
(パッカード・キャンパス)
ディレクター
パトリック・ロックニー

Patrick Loughney
Director of Packard Campus
for Audio Visual Conservation
Motion Picture, Broadcasting and Recorded Sound Division
Library of Congress

議会図書館映画放送録音物部国立視聴覚保管センター/パッカード・キャンパス(バージニア州カルペパー)ディレクター。ジョージ・イーストマン・ ハウス国際写真映画博物館映画部長、L・ジェフリー・セルズニック映画保存学校ディレクター、ロチェスター大学映画・メディア学非常勤教授を歴 任。議会図書館では米国映画保存評議会の設立とナショナル・フィルム・レジストリー(国家映画登録制度)の制定に関わったほか、1996年から 2004年まで議会図書館の映像部門と映画テレビ図書館で代表を務めた。30年以上にわたり、著作権・知的財産権と、映画アーカイブの保存活動や 学術研究、公的な利用への影響について研究を行っている。

国立視聴覚保管センター(パッカード・キャンパス)の詳細はこちら(アメリカ議会図書館のサイト内)

Audiovisual Heritage - See, Hear and Learn!
(視聴覚遺産 ― 見る、聞く、学ぶ!)
*ユネスコの視聴覚保存機関連絡協議会(CCAAA)による「世界視聴覚遺産の日」のスローガン

映画・映像は、他の芸術・資料と同様に、人類の貴重な文化遺産であり、その保存は世界全体の大きな課題です。国際フィルム・アーカイブ連盟(FIAF)と全世界のFIAF加盟機関は、「動的映像の保護及び保存に関するユネスコ勧告」の採択日(10月27日)を祝し、改めて映画・映像保存の大切さを訴えます。

ユネスコ「世界視聴覚遺産の日」(10月27日)
映画フィルム、テレビ番組、様々な録音・録画物などの視聴覚遺産を保存し安全保護する事業や活動を推進し、その重要さを啓蒙するために、ユネスコが2006年に定めた国際記念日。ユネスコに属する視聴覚保存機関連絡協議会(CCAAA)での決定を受けて2007年から世界で実施されている。なお、10月27日は、1980年ベオグラードで「映像の保護及び保存に関するユネスコ勧告」が採択された日。フィルムセンターが加盟している国際フィルム・アーカイブ連盟(FIAF)でも、連盟をあげてこの日を祝うことを決定し、世界中の会員機関が記念イベントなどの事業に取り組んでいる。

※ユネスコ「世界視聴覚遺産の日」についてはこちら

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上映・展示カレンダー
The National Museum of Modern Art, Tokyo