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ユネスコ「世界視聴覚遺産の日」
記念特別イベント【11月6日(土)開催】

講演と上映 3D映画の歴史
3D(立体)映画の知られざる歴史をたどる

主催:東京国立近代美術館フィルムセンター
協力:㈱ビジュアル コミュニケーションズ、㈱デジタル・キャンプ、バルコ㈱、 ㈱映像機器システム社 、 ㈱ハーツ、立体映像産業推進協議会
後援:日本ユネスコ国内委員会
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【会場】 東京国立近代美術館フィルムセンター 大ホール(2階)
【日時】 2010年11月6日(土)
  0:00pm-/4:00pm- 
  *いずれの回も同じ内容の講演・上映を行います。
  *1回の講演・上映は2時間30分程度を予定しています。
【定員】310名(各回入替制)
【料金】一般=1,000円/高校・大学生・シニア=800円/小・中学生=600円/障害者(付添者は原則1名まで)=無料/キャンパスメンバーズ=600円(学生)、800円(教職員)
【発券】2階受付
  開映後の入場はできません
●発券・開場は開映の30分前から行い、定員に達し次第締切ります。
●学生、シニア(65歳以上)、障害者、キャンパスメンバーズの方は、証明できるものをご提示ください。
●発券は各回1名につき1枚のみです。
●観覧券は当日・当該回のみ有効です。

 このたびフィルムセンターでは、10月27日のユネスコ「世界視聴覚遺産の日」を記念して、特別イベント「講演と上映 3D映画の歴史」を開催する運びとなりました。
 今世紀に入り、デジタル技術の普及とともに到来した3D(立体)映画の新たなブームが、注目を集めています。とりわけ「3D映画元年」とも呼ばれた2009年は大ヒット作『アバター』を筆頭にハリウッド製の大作映画はもちろん、日本映画も含めた話題作の公開が相次ぎ、さらに人気シリーズの3D化、ヒット作の3D版による再公開も活況を呈しています。
 もっとも3D映画の歴史は古く無声映画時代に遡り、その後今日まで、様々なシステムや作品が生まれては消えていきました。それは、いずれも短命に終わった特殊な映画形式の歴史でもあり、また一方では、立体映画の製作に情熱を注いだ開発者、そして映画人たちのあくなき挑戦の歴史でもあります。
 本特別イベントでは、ミュンヘン映画博物館ディレクターであり、3D映画史の研究家でもあるシュテファン・ドレスラー氏を招き、リュミエール兄弟による初期の立体映画(1935年)やロシア初の立体長篇劇映画Robinson Kruzo[ロビンソン・クルーソー](1947年、アレクサンドル・アンドリエフスキー監督)をはじめ、ドレスラー氏自身がこれまでに採集した珍しい3D映画の一部を最新のデジタル上映でスクリーン上に再現しながら、知られざる3D映画の歴史をたどる講演を行います。
 本イベントが、文化遺産として歴史資料としての映画保存の大切さを考える一助となれば幸いです。

使用言語:ドイツ語(日本語通訳付)
Languages: German with Japanese simultaneous interpretation

ソビエト映画Robinson Kruzo
(1947年、アレクサンドル・アンドリエフスキー監督)

第4パーフォレーションだけを残した35mmフィルム上に、正方形の画面2つを焼き付けた「ステレオキノ」方式。

ドイツ映画Weisser Traum
(1953年、クルト・エンゲル監督)

ツァイス・イコンの35mm立体映画フィルム。スタンダード・サイズ(アカデミー)の画面2つが横向きに焼き付けられている。

ツァイス・イコン社のシステム図解

偏光させた映像を1台の映写機からシルバー・スクリーン上に投影し、偏光メガネで鑑賞する方式。

アメリカ映画The Bubble
(1966年、アーチ・オボラー監督)

シネマスコープサイズの画面2つを35mmフィルムのコマに焼き付けた「スペースビジョン」方式。

講師:
シュテファン・ドレスラー

(ミュンヘン映画博物館ディレクター)
Stefan Drößler
(Director of Filmmuseum im Münchner Stadtmuseum)

1961年、ドイツのヒレスハイムに生まれる。1977年より数々の学生映画クラブ、映画祭、映画研究会を組織し、1986年にはボン・キネマテークを設立、1998年までディレクターを務めた後、1999年にミュンヘン映画博物館ディレクターに就任。マックス・オフュルス、オーソン・ウェルズ、ヴェルナー・シュレーター、エルンスト・ルビッチ、リヒャルト・オズワルドなどの古典映画の復元に加え、3D映画の再構成も手がける。The Unknown Orson Welles(2004, Belleville, Filmmuseum München)など、映画史や映画技術に関する執筆のほか、映画祭やゲーテ・インスティトゥートのプログラミング、DVDシリーズEdition Filmmuseumの編集にも携わる。国際フィルム・アーカイブ連盟(FIAF)では運営委員、各部会の委員を歴任。

Save and Savour your audiovisual collections – now !
(いまこそ視聴覚遺産を守り、堪能しよう!)
*ユネスコの視聴覚保存機関連絡協議会(CCAAA)による「世界視聴覚遺産の日」のスローガン

映画・映像は、他の芸術・資料と同様に、人類の貴重な文化遺産であり、その保存は世界全体の大きな課題です。国際フィルム・アーカイブ連盟(FIAF)と全世界のFIAF加盟機関は、「動的映像の保護及び保存に関するユネスコ勧告」の採択日(10月27日)を祝し、改めて映画・映像保存の大切さを訴えます。

ユネスコ「世界視聴覚遺産の日」(10月27日)
映画フィルム、テレビ番組、様々な録音・録画物などの視聴覚遺産を保存し安全保護する事業や活動を推進し、その重要さを啓蒙するために、ユネスコが2006年に定めた国際記念日。ユネスコに属する視聴覚保存機関連絡協議会(CCAAA)での決定を受けて2007年から世界で実施されている。なお、10月27日は、1980年ベオグラードで「映像の保護及び保存に関するユネスコ勧告」が採択された日。フィルムセンターが加盟している国際フィルム・アーカイブ連盟(FIAF)でも、連盟をあげてこの日を祝うことを決定し、世界中の会員機関が記念イベントなどの事業に取り組んでいる。

※ユネスコ「世界視聴覚遺産の日」についてはこちら

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The National Museum of Modern Art, Tokyo