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大ホール・小ホール

第36回PFF

36th Pia Film Festival

※上映作品、上映日時によっては会場が小ホールのものもございます。

2014.9.13-9.25
作品詳細
AwardD 9/14(日) 11:30am 9/18(木) 3:30pm  
彼は月へ行った
(19分/カラー)

トランシーバー、公園、夏のプール。痛くて優しい夏の日々を、僕らはきっと、忘れられない

親友・優一を亡くして他人に心を開かなくなった主人公・順は、子供時代に優一と遊んだトランシーバーでのアポロ通信ごっこを独りでいつまでもやっていた。ある日、また学校でこっそりトランシーバーで喋っていると、トランシーバーに謎の返信が…女の子の声だ。とまどう順だったが、やがてその声だけの少女に心を開いてゆく…。
月に行ってしまった(死んでしまった)親友とトランシーバーで交信を続けようとする主人公・順は、学校のプールの中という、ある種月世界にも似た無重力空間の中でついに親友の影と再会する。「なんで死んだんだよ!」この美しく切ないシーンを淡々と且つユーモラスに描いてゆく筆致は、23歳の若い監督ならではの切実さにあふれている。 文:小林でび(映画監督・役者)

監督:藤村明世(23歳/東京都出身)


(89分/カラー)

それは凶報か福音か?私たちを試しに丸はやってきた

平凡な一軒家で発生した父子心中未遂事件。父親のみが銃で自殺し、現場にいた次男・鉄男とその恋人・百合子は、その事件以来、文字通り時間が静止してしまう。記者・出口は独自に調査を進めるうち、不条理極まりない世界へ迷い込む…。それを見ると時間が止まり、世界が歪む。不穏な丸の正体は、観る者の解釈そのもの。
さながら『2001年宇宙の旅』のモノリスのように、鈴木家の空間に突如として現れた球体。しかしもたらしたものは叡智ではなく、静止。父の死と次男の静止によって、それなりに平穏無事だった鈴木家の日常が変化し、真相を追う男をも変えてしまう。クライマックスで対峙する鉄男と出口の殺し合いは、身体の静止者と思考の停止者の、互いの全存在を懸けての闘いに他ならない! ともすれば空気さえも読む私たちを…丸は試してくる。 文:皆川ちか(ライター)

監督:鈴木洋平(29歳/茨城県出身)

■PFFアワード監督の来場予定およびゲスト来場の追加情報は随時PFF公式ホームページで発表します。
■やむを得ない事情により、プログラムおよび来場ゲストが変更になる場合がございます。
■全プログラムとも、録画・録音機器、及びPCの会場への持ち込みは禁じられています。

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The National Museum of Modern Art, Tokyo