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  • 2017年5月13日(土)14日(日)18日(木)20日(土)

NFC & MPTE アーカイブセミナー

概要

 本セミナーでは、デジタルでの映画制作や上映が主流となった現在において、フィルム映画を適正に保存し映画文化を継承していくうえで必要な、公開当時のオリジナルの色彩と音をテーマに据え、その保存と再現の問題を考察していきます。
 オリジナルの色彩については、一般社団法人 日本映画テレビ技術協会(MPTE)の創立70周年を記念した当館上映企画「よみがえるフィルムと技術」で上映する『ジャズ娘誕生』[デジタル復元版]、『時をかける少女』[再タイミング版]、『千人針』のデジタル復元の試みを紹介しながら、コニカラーシステムの特徴とその復元のプロセス、作り手の意図を反映する色彩調整で重要なタイミングの研究、1930年代の二色式カラー映画の特徴と復元のプロセス、などを解説します。
 オリジナルの音については、『ジャズ娘誕生』[デジタル復元版]における音の復元や、ドルビー・ステレオ作品を事例として、光学サウンドトラックのデジタル化にかかわる大きな課題を検証します。
 これらの問題を共有し、解決にむけた情報・意見交換の場となるよう、映画アーカイブに関心をお持ちの方や関係者、映画人ならびに技術者の皆さまのご参加をお待ちしています。

主  催:東京国立近代美術館フィルムセンター、一般社団法人 日本映画テレビ技術協会

開催日:2017年5月13日(土)14日(日)18日(木)20日(土) 
各回 3:15pm開始 [2:45pm開場] 5:15pm終了予定
会場:小ホール

定員:各回150名(申込先着順)
参加費:無料(事前申込制

★全回事前申し込み制です。(メールのみ)
お申し込みの詳細はこちらのページから。

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第1回 2017年5月13日(土)3:15pm

テーマ:コニカラー映画『ジャズ娘誕生』[デジタル復元版]について

講師:木村栄二(JDCF Japan Digital Cinema Forum)、三浦和己(NFC)、モデレーター:大傍正規(NFC)

撮影時に色彩を三色に分解し、三本の白黒フィルムにそれぞれ記録する国産カラーシステム「コニカラー」。現存が極めて稀なコニカラーの可燃性原版を用い、当時の色彩を復元したプロセスについて解説すると共に、音声修復についても合わせて解説する。
*『ジャズ娘誕生』の上映はありません。作品は「よみがえるフィルムと技術」でご鑑賞下さい。

 

第2回 2017年5月14日(日)3:15pm
テーマ:『時をかける少女』[再タイミング版] ―映画の色彩を決めるタイミング技術とその継承―

講師:鈴木美康(NFC)、益森利博(株式会社IMAGICAウェスト、タイミングマン)、モデレーター:大傍正規(NFC)

本作の撮影を担当した阪本善尚氏監修のもと、当時タイミングを担当した鈴木美康から、現役のタイミングマンへ技術的助言を行いながら、全574カットについて再タイミングを施し、映画完成時に極めて近い色彩の再現を目指したフィルムセンター初の試みについて解説する。
*『時をかける少女』の上映はありません。作品は「よみがえるフィルムと技術」でご鑑賞下さい。

 

第3回 2017年5月18日(木)3:15pm
テーマ:「続:映画音響制作の進化と将来(光学サウンドトラックのデジタル化:Dolby Stereo編)」

講師:河東努(コンチネンタルファーイースト株式会社ドルビーフィルム製作部 課長)
技術協力:石井秀明(株式会社東宝スタジオサービス ポストプロセンター)

Dolby Stereo及びDolby SRで制作された映画作品のサウンドトラックをデジタル化する際に、音量、音質、音響演出などのサウンドトラック情報を的確にデジタル化するための注意点をコンテンツを視聴しながら解説する。
特別協力:株式会社東京現像所、株式会社東宝スタジオサービス、東宝株式会社

 

 第4回 2017年5月20日(土)3:15pm
テーマ:二色式カラー映画『千人針』のデジタル復元 ―グレーディングを制限するという新たなアプローチ―

講師:長谷川智弘(株式会社IMAGICA、カラーマネジメントアドバイザー)、モデレーター:大傍正規(NFC)

本作は赤とシアンで構成される二色式カラー映画。ロシアのゴスフィルモフォンドで確認された可燃性ポジを基に、同方式では再現しえない色域を確定させたうえで行った、色再現のプロセスについて解説する。
*『千人針』の上映はありません。作品は「よみがえるフィルムと技術」でご鑑賞下さい。

 

申込方法

メールにて下記①~④までの必要事項をご記入の上、「NFC&MPTE アーカイブセミナー係」までお申し込みください。受付票をメールにて返信いたします。
締切は各実施日の3日前(必着)です。
各回、定員(150名)に達し次第、締め切ります。

記入事項

①希望日
②氏名
③ご所属
④メールアドレス

Eメール:NFC & MPTE アーカイブセミナー係
archiveseminar[at]momat.go.jp
※送信時に[at]を@に変えてください。

★当日の会場への入場は先着順です。受付・開場は各回30分前から行います。プリントアウトをした受付メールをご提示(もしくは携帯画面をご提示)の上、参加券とお引換ください。参加券は当日・当該回のみ有効です。

★お申し込みの際にいただきます個人情報は、本事業の目的のみに利用することとし、第三者への提供は行いません。

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