過去のイベント

  • 2015.10.17
  • ユネスコ「世界視聴覚遺産の日」記念特別イベント

「ホームムービーの日 」in 京橋

アマチュア小型映画のこれまでとこれから

Home Movie Day in Kyobashi

Past and Future of Small Gauge & Amateur Film

会場:
上映会│小ホール(地下1階)
講演会│大ホール(2階)
会期:
2015年10月17日(土)
主催:
東京国立近代美術館フィルムセンター
特別協力:
「ホームムービーの日」in京橋実行委員会
協力:
映画保存協会 HMD日本事務局、根津映画倶楽部、京橋三丁目町会
定員:
大ホール310名
小ホール151名
※小ホールでの上映は入替制
料金:
入場無料

8mm映画普及50周年記念 上映会と講演会

20世紀初頭、映画が産業化して巨額の資本が投入され、35mm幅のフィルムを用いた商業映画が隆盛を誇り始めたその当時から、個人が手軽に身の回りを撮影し、そのフィルムを家族や友人たちと鑑賞するというアマチュア映画の営みが始まりました。それを支えたのは、9.5mmや16mm、8mmといった小さなフィルム幅の、いわゆる「小型映画」でした。とりわけ、1965年に発売された「シングル8」と「スーパー8」は一般家庭に普及し、家族の旅行や出来事を記録したホームムービーやアマチュア映画が量産されるのに大きな役割を果たしました。

それから50年の節目を迎える本年は、アマチュア小型映画を改めて振り返り、その保存や活用を考えるよい機会です。本イベントでは、フィルムセンターでは初めてとなる「ホームムービーの日」を開催し、一般の皆さんから応募いただいた京橋・銀座界隈を映したホームムービーを上映すると共に、アマチュア小型映画の開発や普及、保存に携わってきた方々による講演会を開催します。本イベントを通じて、文化遺産、また歴史資料としての映画保存の大切さを考える一助となれば幸いです。

 

「ホームムービーの日」

家庭や地域で眠るフィルムを持ち寄って上映する国際的な記念日。米国で2002年に始まる。日本では映画保存協会が普及に努め、2003年から全国で行われている。

 

ダブル8/シングル8/スーパー8

1932年、米国イーストマン・コダック社が世界初の8mm映画フィルム「ダブル8」(「レギュラー8」とも称される)を発売。その後1965年、コダック社と日本の富士フイルム社はそれぞれ、ダブル8より画面が大きく取扱いが簡便な「スーパー8」と「シングル8」を発売、8mm映画制作が一般家庭に普及することとなった。

 

Archives at risk: protecting the world’s identities
危機に立ち向かうアーカイブ――個性豊かな世界を留めておくために
*ユネスコの視聴覚保存機関連絡協議会(CCAAA)による世界視聴覚遺産の日2015年の標語。

 

ユネスコ「世界視聴覚遺産の日」(10月27日)

映画フィルム、テレビ番組、様々な録音・録画物などの視聴覚遺産を保存し安全保護する事業や活動を推進し、その重要さを啓蒙するために、ユネスコが2006年に定めた国際記念日。ユネスコに属する視聴覚保存機関連絡協議会(CCAAA)での決定を受けて2007年から世界で実施されている。なお、10月27日は、1980年ベオグラードで「映像の保護及び保存に関するユネスコ勧告」が採択された日。フィルムセンターが加盟している国際フィルム・アーカイブ連盟(FIAF)でも、連盟をあげてこの日を祝うことを決定し、世界中の会員機関が記念イベントなどの事業に取り組んでいる。

 

イベント

上映会「ホームムービーの日」in京橋

  • 2015年10月17日11:00 AM@小ホール
  • 2015年10月17日4:15 PM@小ホール

会場:小ホール(地下1階)
定員:151名
2015年10月17日(土)11:00am~/4:15pm~(入替制 各回60分程度を予定)
入場無料(開場は各回上映の30分前から)

一般応募者から集められたホームムービー(京橋や銀座界隈を映したもの)を複数上映します。
撮影者や関係者によるトークが付きます。

*荻野茂二作品『銀座新景』(1932、15分、オリジナルは9.5mm)を35mmで上映します。
*上映作品は2回とも同じです。

開映後の入場はできません。

発券=地下1階受付

・発券・開場は開映の30分前から行い、定員に達し次第締切ります。

・発券は各回1名につき1枚のみです。

・観覧券は当日・当該回のみ有効です。

 


講演会「アマチュア小型映画のこれまでとこれから」

  • 2015年10月17日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU

会場:大ホール(2階)
定員:310名
2015年10月17日(土)1:00pm~3:45pm(終了時刻は予定)
入場無料(0:30pm開場)

■講演(タイトルは仮題)
「国際的な記念日「ホームムービーの日」誕生のひみつ」
石原香絵、竹森朝子(映画保存協会 HMD日本事務局)
*米国のホームムービー”Our Day”(1938)のDVD上映あり(17分)
伴奏:柳下美恵(サイレント映画ピアニスト)

「フジカシングル8――その誕生と発展」
水川繁雄(元富士写真光機 工業デザイン担当)、聞き手:石川亮(フィルムセンター技術職員)

「フィルムセンターにおける小型映画保存の取り組みとデジタル化」
浅利浩之(荻野茂二研究者)、石川亮、とちぎあきら(フィルムセンター主任研究員)

*荻野茂二作品『電車が軌道を走る迄』(1929、13分、オリジナルは9.5mm)『線』(1975、6分、オリジナルはスーパー8)を35mmで上映。