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平成15年度映画製作専門家養成講座(第7回) 主催 東京国立近代美術館フィルムセンター 2004年3月10日(水)-3月13日(土) はじめに
映画産業の縮小や非フィルム映像産業の拡大につれて、日本映画の豊かな歴史を支えてきた優れた技芸の一部は過去のものとなる傾向にあり、近年、これを憂慮する声が次第に大きくなってきています。わが国唯一の国立映画研究機関である東京国立近代美術館フィルムセンターは、映画(フィルム)を取り巻くこうした技と匠が世界に誇り得る技術的文化遺産であるとの認識から、それらを次世代に正しく伝え、将来の映画人を育成すること、ならびに映画芸術の発展に資することを目的として、平成9年度より「映画製作専門家養成講座」という事業を実施してきました。 日本映画の技と匠を伝えようとするこの講座が、日本映画の良き伝統を守る一助となり、また、映画映像製作に携わる方々の交流の場となることを願っております。 東京国立近代美術館フィルムセンター 各講座の内容は、映画の現場におけるように本講座のコーディネーターとフィルムセンターのスタッフによってアレンジされたものです。 コーディネーター
宮澤誠一(みやざわ・せいいち)…日本大学芸術学部映画学科教授 いま、日本映画の先頭を切って活躍されている撮影監督の方々でも、現在に至るまでの道筋は様々です。大手の撮影所に所属してベテランたちの薫陶を受けた方もいらっしゃる一方、自主映画や成人映画などを経由し、フリーの助手として現場の経験を積まれた方も増えています。今回の講座では、撮影技術の伝承という立場から、現在活躍中の撮影監督に“師匠”や“先輩”との関係を語っていただきます。実際の作品にも触れることで、現場のコミュニケーション、技術など多彩な側面に触れることとなるでしょう。 *映画製作の第一線で活躍中の撮影監督にご出講いただくことを主眼としておりますので、現場のスケジュール等によって、講師が変更になることがあります。あらかじめご了承ください。 ●3月10日(水)
講師:近森眞史(ちかもり・まさし)
1958年生まれ。松竹大船撮影所で川又昂、高羽哲夫に師事した後、テレビドラマと劇映画の両者で活躍する。劇映画では「サラリーマン専科」シリーズ全3作(1995―1997年)で知られるほか、和泉聖治作品に定評があり『キャンプで逢いましょう』(1995年)、『鬼極道』(2000年)などでコンビを組んでいる。日韓合作の『純愛譜』(2001年)にも参加した。 講師:朝原雄三(あさはら・ゆうぞう)…監督
1964年生まれ。1987年松竹に入社、山田洋次監督に師事する。1995年、青春映画『時の輝き』で監督デビュー、続いて近森眞史キャメラマンとの連携のもとに「サラリーマン専科」シリーズ全3作(1995―1997年)を演出した。その後人気の「釣りバカ日誌」シリーズを引き継ぎ、『釣りバカ日誌14 お遍路大パニック!』(2003年)を発表している。 上映作品:『釣りバカ日誌14 お遍路大パニック!』(2003年、朝原雄三監督) ●3月11日(木)
講師:栢野直樹(かやの・なおき)
1955年生まれ。フリーの撮影助手を経て、『ひい・ふう・みい』(1988年)で劇映画キャメラマンとしてデビューする。周防正行、廣木隆一、滝田洋二郎などの監督と組み、これまでに『シコふんじゃった。』(1992年)、『800 Two Lap Runners』(1994年)、『愛の新世界』(1994年)、『Shall we ダンス?』(1996年)、『シャ乱Qの演歌の花道』(1997年)、『秘密』(1999年)、『陰陽師』(2001年)などの人気作品を残している。 上映作品:『お遊さま』(1951年、溝口健二監督)、『いちご同盟』(1997年、鹿島勤監督) ※3月11日のみ午前10時30分の開講となりました。ご注意ください。
●3月12日(金)
講師:藤石修(ふじいし・おさむ)
1954年生まれ。フリーの撮影助手を経て『聖熟女』(1988年)でキャメラマンとして一本立ちする。『七人のおたく』(1992年)、『帝都物語 外伝』(1995年)、『陽炎II』(1996年)などを経て、大ヒット作『踊る大捜査線 THE MOVIE』(1998年)を手がける。さらに『スペーストラベラーズ』(2000年)、『サトラレ』(2001年)などの話題作に引き続き携わっている。最新作は『青の炎』、『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(ともに2003年)。 上映作品:『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年) ●3月13日(土)
講師:奥原一男(おくはら・かずお)
1961年生まれ。栃沢正夫、加藤雄大らの撮影助手を務める。熊井啓監督と栃沢キャメラマンのコンビのもとで『ひかりごけ』(1992年)、『深い河』(1995年)、『愛する』(1997年)の現場につき、続く2001年の熊井作品『日本の黒い夏 ―冤罪―』で撮影監督としてデビューした。その他の作品に『生地獄』(1998年)、『海は見ていた』(2002年)があり、またPR映画でも活躍している。 上映作品:『日本の黒い夏 ―冤罪―』(2001年、熊井啓監督) 応募要項
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