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映画資料でみる 蒲田時代の小津安二郎と清水宏
Days of Youthh: Ozu and Shimizu at the Shochiku Kamata Studio

2003年11月18日(火)‐ 12月27日(土)/2004年1月6日(火)‐ 1月25日(日)/2月3日(火)‐ 3月28日(日)

東京国立近代美術館フィルムセンター展示室(7階)

奇しくも同じ年に生まれた偉大なシネアスト[小津と清水]――二人の生誕100年を記念して、時代劇からカレッジもの、メロドラマ、ナンセンス・コメディまで、多彩なジャンルにまたがる初期の無声映画を現存するスチル写真などの資料で回顧。

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料金=一般200円(100円)/大学生・シニア70円(40円)/高校生40円(20円)/小・中学生無料

  • 料金は常設展「展覧会 映画遺産」の入場料を含みます。
  • ( )内は20名以上の団体料金です。
  • フィルムセンター大ホール/小ホールで映画をご覧になった方は当日に限り、半券のご提示により団体料金が適用されます。
  • シニア(65歳以上)の方は、必ず年齢を証明できるものをご提示ください。

開室時間:午前10時30分-午後6時(入場は午後5時30分まで)

休室日:毎週月曜日および12月28日(日)―1月5日(月)、1月26日(月)-2月2日(月)

 奇しくも同じ年に生れ、ともに松竹蒲田撮影所で監督デビューを飾った二人の偉大なシネアスト――小津安二郎(1903‐1963)と清水宏(1903‐1966)。蒲田時代の彼らが時代劇からカレッジもの、メロドラマ、ナンセンス・コメディまで実に多彩なジャンルの無声映画に取り組んだことはよく知られています。大船の新撮影所がオープンするまでの約10年間に彼らが手がけた作品は長篇・短篇をあわせて、小津が生涯に残した監督作54本のうちの35本、清水による監督作163 本のうちの96本にも及ぶものであり、この時代の試作と実験が二人の映画キャリアに大きな位置を占めていることは疑いえません。

 しかし、その時代はまた一方で、後の映画ファンや研究者たちにとってその実際の作品を目にすることの困難な空白の時代でもあります。小津の失われた17本のタイトル全てが蒲田時代の作品に集中しているうえ、清水による蒲田時代の現存作品もわずかに11本を数えるに過ぎません。

 小津と清水の生誕100年を記念して開かれる本展は、国立国会図書館寄贈の戦前資料と御園京平氏旧蔵のみそのコレクションを中心に、フィルムセンターが所蔵するスチル写真や当時の映画館プログラムなどのビジュアルな資料によって、二人の蒲田時代の足跡を回顧するものです。関連の上映企画「小津安二郎の藝術」(共催:松竹株式会社)、「清水宏 生誕100年」(共催:特定非営利活動法人東京フィルメックス実行委員会)とあわせて、日本映画が誇る巨匠たちの作品世界を理解するための一助となれば幸いです。

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1. 懺悔の刃(小津安二郎監督、1927年)スチル写真 (左から)吾妻三郎、渥美映子
2. カボチャ(小津安二郎監督、1928年)スチル写真 (中央左から)斉藤達雄、坂本武
3. 肉体美(小津安二郎監督、1928年)「電気館ニュース」 No.100
4. 会社員生活(小津安二郎監督、1929年)「帝国館ニュース」 No.32
5. エロ神の怨霊(小津安二郎監督、1930年)スチル写真 (左から)伊達里子、星ひかる
6. 足に触った幸運(小津安二郎監督、1930年)スチル写真 (左から)斉藤達雄、吉川満子、青木富夫、市村美津子
7. 美人哀愁(小津安二郎監督、1931年)スチル写真 (左から)井上雪子、岡田時彦
8. 峠の彼方(清水宏監督、1924年)「DENKIKAN NEWS」No.22
9. 落武者(清水宏監督、1925年)スチル写真
10. 踊れ若者(清水宏監督、1928年)スチル写真 (左から)雲井鶴子、渡辺篤
11. あひる女(清水宏監督、1929年)「観音劇場ニュース」No.13
12. 陽気な唄(清水宏監督、1929年)スチル写真 (左から)田中絹代、大山健二
13. 青春図会(清水宏監督、1931年)スチル写真 高田稔(中央)
14. 双心臓(清水宏監督、1935年)スチル写真 (左から)忍節子、桑野通子、川崎弘子、高杉早苗