フィルムセンターの7階展示室で現在開催中の企画展「生誕100周年記念 美術監督 水谷浩の仕事」に関連し、「京橋映画小劇場」第3回企画として、水谷浩が美術を手がけた数々の作品のうち、9本を選りすぐって上映します。
水谷浩は松竹蒲田撮影所を皮切りに、帝国キネマ、新興キネマ、そして松竹京都へと活動の拠点を移しながら、溝口健二をはじめ、清水宏、内田吐夢、村田実、伊藤大輔、小林正樹など日本映画の巨匠たちの構想に豊かな膨らみをもたせてきました。映画美術の重要性を改めて認識させた水谷は国境を越えて高い評価を受け、今なお広く注目される映画人の一人です。
企画展と合わせて、こうした水谷浩の仕事ぶりをじっくりとご覧いただければ幸いです。
*なお、水谷が携わった溝口健二監督作品は、10月31日(火)からの大ホール企画「没後50周年 溝口健二再発見」で上映します。
●《京橋映画小劇場》とは
平成18(2006)年度よりフィルムセンターは、これまで教育機関のための特別映写や一部の共催事業の会場として使用されてきた小ホールを、《京橋映画小劇場》(KYOBASHI-ZA)の名のもと、年に数回、フィルムセンターの主催上映企画にも利用し、さらなる上映活動の拡充を図ることとなりました。
フィルムセンター所蔵作品の公開を中心に、外部団体との共催企画も引き続き模索しつつ、多彩な上映企画の実現を目指します。大ホール・展示室企画ともども、皆さまのご来場を心よりお待ちしております。