Art東京国立近代美術館
Craft&Design東京国立近代美術館工芸館
MOMAT TOP
Screening 上映・企画情報
大ホール・小ホール

第36回PFF

36th Pia Film Festival

※上映作品、上映日時によっては会場が小ホールのものもございます。

2014.9.13-9.25
作品詳細
AwardG 9/16(火) 0:00pm 9/19(金) 6:30pm  
多摩丘陵の熊
(32分/カラー)

長く厳しい冬が過ぎるまで、熊はこんこんと眠り、生きる力を蓄える

多摩丘陵に暮らす兄と弟。両親の死後、生家である団地に戻り2人きりの生活を営んでいた。兄は恋人が浮気相手と旅行中に事故死したことが原因で失声症となる。季節は冬。弟は兄の回復を待つが…。高台から見晴るかす風景、兄弟が興じる釣り、春の光に溶けかけた雪―─それらはすべて、自然と共に自由に生き死ぬことを肯定している。
言葉の力によりながら、お互いを見つめるまなざしが重要な意味を持っている。声を発することをやめた兄は、「冬眠する熊」だ。言葉を発しない熊は、絵を描くことや贈り物をすることで意志を伝える。兄から贈られた茶色いニットを着て弟が兄と収まる写真は、弟もまた熊であることを示しているかのようだ。弟も兄を見つめることしかできない。観客もまた、それをただ見つめることしかできない。来るべき春を待ちながら。 文:小川原聖子(書店員)

監督:岡 真太郎(29歳/千葉県出身)

独裁者、古賀。
(79分/カラー)

絶対的距離感を壊すには、近づくしかないんだよ!たとえ負けても、叶わなくても

希薄な存在感ゆえにクラスのいじられ役である古賀。古賀をかばったがために、いじめの標的となる女子生徒、副島。2人が惹かれ合う理由は、純粋な恋心か、それとも傷の舐め愛か?愛で(たぶん)世界は変わらない。ならば自分が変わるしかない。きっかけは自己満足でいい。副島さんへの想いを証すため、古賀は変われるか!?
ダウナーかつ正統派(?)いじめ映画を彷彿とさせる序盤から、甘酸っぱさいっぱいのボーイ・ミーツ・ガール的中盤。そして第3の登場人物にして古賀の師匠となる黒柳さんとの『ベスト・キッド』な特訓を経て、いじめっ子カップルとのタイマン勝負…はたしてこれはシリアスなのか、コメディなのか。はたまたそのどちらでもあり、どちらでもないのか?先の読めない物語なればこそ、物語を語ることへの覚悟と勇気がほの見える。 文:皆川ちか(ライター)

監督:飯塚俊光(33歳/神奈川県出身)

■PFFアワード監督の来場予定およびゲスト来場の追加情報は随時PFF公式ホームページで発表します。
■やむを得ない事情により、プログラムおよび来場ゲストが変更になる場合がございます。
■全プログラムとも、録画・録音機器、及びPCの会場への持ち込みは禁じられています。

Calendar 上映・展示カレンダー
上映・展示カレンダー
The National Museum of Modern Art, Tokyo