今年31回目を迎える「ぴあフィルムフェスティバル」。日本最大の自主製作映画コンペティション「PFFアワード」や「招待作品部門」など恒例のプログラムに加え、小ホールでは歴代の受賞作品、話題作を上映する「ぴあフィルムフェスティバルの軌跡vol.2」も開催します。
【コンペティション部門】
PFFアワード2009
今年で31回目を迎える、世界最大の自主映画コンペティション、PFFアワード。フィルムセンターとの共催という新たな幕を開ける今年、応募総数569本の中から注目の16作品が入選しました。例年にも増して現代の若者達の「ホントのところ」が浮き彫りになった作品は、観る者を圧倒し、飲み込んでいく勢いが感じられます。
【招待作品部門】
第19回PFFスカラシップ作品『川の底からこんにちは』
1984年に始まった、PFFの育成プログラム「PFFスカラシップ」。コンペティション部門「PFFアワード」の入賞者によるオリジナル1作品を、PFFがトータルプロデュースする最新作です。
PFFパートナーズ(ぴあ、TBS、TOKYO FM、IMAGICA、エイベックス・エンタテインメント、USEN)提携作品
特別協賛: コダック株式会社 助成: 文化芸術振興費補助金
イーストウッド! ~映画監督クリント・イーストウッド誕生~
不遇の大部屋俳優からテレビスターへ。そしてマカロニ・ウエスタンで異国の地で初の映画主演。その遅咲きで異色のキャリアを、監督デビューへの地道な技術習得へと結びつけたイーストウッドの軌跡を特集。1997年から続くPFFの特別企画「巨匠たちのファーストステップ」第5弾ともいえる。70年代以降に生まれたイーストウッド未体験者に捧げたい。
※クリント・イーストウッド
1930年5月31日サンフランシスコ生まれ。兵役中に映画の仕事に興味を持ち、54年ユニヴァーサル・スタジオのスクリーンテストに合格。2年で7本の映画に出演後、契約解除に。アルバイトをしながらRKO映画やテレビの出演を続け、58年、テレビシリーズ『ローハイド』の準主役ロディ役に抜擢され人気を不動のものに。64年、主演したイタリア+スペイン+西ドイツ合作の西部劇『荒野の用心棒』がヨーロッパで大ヒット。暫くイタリアでの主演を続ける。67年、製作会社「マルパソ」設立。以後、映画を中心に活躍し、71年『ダーティハリー』でNo.1マネーメイキングスターとなる。現在までに53本の主演や監督作をヒットさせてきた稀有な巨匠。最新作は監督・主演作『グラン・トリノ』。
大島渚講座
1960~70年代、日本のみならず世界の映画人は、皆オオシマを意識しながら映画をつくっていた。そのオリジナルな力に迫らんと、第一線で活躍する映画監督が「講義+作品上映」で大島渚映画を解析する、映画を志す者たち必見の4プログラム。
※大島渚
1932年京都府出身。59年、『愛と希望の街(原題:鳩を売る少年)』で監督デビュー。『絞死刑』(68年)、『少年』(69年)、『儀式』(71年)など政治的考察を力強く投影した異色作を連発、国際的な注目を浴びる。代表作に『愛のコリーダ』(76年)、『戦場のメリークリスマス』(83年)、『御法度』(99年)など。