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Screening 上映・企画情報
大ホール

日本の初期カラー映画

The Birth and Development of Japanese Color Film
2014.4.8-5.25
作品詳細
5 4/10(木) 3:00pm 5/6(火) 4:00pm  
花の中の娘たち
(95分・35mm・カラー)

東宝のカラー映画第1作『花の中の娘たち』は、『カルメン故郷に帰る』同様、田舎と都会の対比を明るく描いたドラマで、当時の批評ではフジカラーの淡い色が日本の風物によく合っていると賞賛された。東京近郊の梨畑農家の長女で都心のホテルで働くよし子(杉)をめぐって恋物語が展開する。同様にフジカラーで撮影されたアニメーション2本を併せて上映。

'53(東宝)(監)(脚)山本嘉次郎(脚)西島大(撮)完倉泰一(美)河東安英(音)レイモン・ガロワ=モンブラン(出)岡田茉莉子、杉葉子、小林桂樹、小泉博、平田昭彦、小堀誠、本間文子、鴨田清、東野英治郎、立花満枝

幽霊船(YUUREI SEN)[デジタル復元版]
(11分・35mm・カラー)

'56(大藤スタジオ)(監)(作画)大藤信郎(音)平井康三郎

黒いきこりと白いきこり
(16分・35mm・カラー)

'56(日動映画)(監)藪下泰司(原)浜田廣介(脚)(原画)森康二(撮)石川光明、佐倉紀行(原画)熊川正雄(動画)大工原章、市野正二、長沼寿美子、進藤進、内山孝、寺千賀雄(音)斎藤高順
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◆フジカラー
1939年からカラーフィルムの開発を進めていた富士写真フイルム(現富士フイルム)は、1947年、学術映画『胃癌の手術』において初めて三色多層式フジカラーフィルム(外型反転)を使用し、1949年に映画用35mmカラーフィルムを発売。長篇映画では、1951年の『カルメン故郷に帰る』、1953年の『夏子の冒険』(中村登監督)『花の中の娘たち』と計3本で使用された。富士フイルムはその後、内型ネガ・ポジ方式のカラーフィルム開発へと方針転換し、1958年の『楢山節考』で同方式が確立する。

〈用語解説〉
多層式カラーフィルム――支持体(ベース)上に(赤・緑・青等)色別の感光層が複数塗布されたフィルム。
内型/外型――発色剤であるカプラーがフィルムの乳剤面に含まれる現像方式を内型、現像液に含まれる方式を外型と呼ぶ。
反転(リバーサル)フィルム――二段階の(反転)現像によって、直接ポジ像を得るフィルム。1950年のイーストマンカラー登場以降は、ネガ・ポジ方式の現像が主流となる。


■(監)=監督・演出 (原)=原作・原案 (脚)=脚本・脚色 (撮)=撮影 (美)=美術・装置・設計 (音)=音楽 (出)=出演 (解)=解説
■スタッフ、キャストの人名は原則として公開当時の表記を記載しています。
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■記載した上映分数は、当日のものと多少異なることがあります。



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