こども映画館 2003年の夏休み
Kids★Cinema
2003年
夏休み
東京国立近代美術館フィルムセンター 大ホール(2階)/協力:IMAGICA
大ホール

映画を見よう!
夏休みの日曜日は
「こども映画館」へ行こう!

夏休み期間中の毎週日曜日
(7月27日・8月3日・8月10日・8月17日・8月24日・8月31日)

会場のフィルムセンターは京橋交差点のすぐ近くにあります。

料金

小・中学生   100円
幼児(未就学児童)   無料
一般   500円
高校・大学生・シニア   300円
*子供たちの引率や付き添いではない大学・専門学校生、一般、シニア(65歳以上)の方々の単独鑑賞はご遠慮願います。

フィルムセンターはこんな建物です.

1 7月27日(日)ごぜん10時30分

テレビ・アニメーション:まんが日本昔ばなし(計72分)

ゆかいな昔ばなしをみんなで観よう!

だれもが知っている日本の昔話や、いろいろな地方の面白い民話をアニメーションにしたテレビ番組「まんが日本昔ばなし」。1975(昭和50)年から1994(平成6)年までの間に1,500本近くの作品が生み出されました。前回に続いてそこから選ばれた6本を、映画としてスクリーンの上で観てみましょう。家族で一緒に観るテレビとは、また違った面白さが感じられるかも知れません。

「鶴柿」(1977年) 演出:森田浩光
「みちびき地蔵」(1977年) 演出:小林治
「小槌の柄」(1978年) 演出:森田浩光
「米かみ石由来」(1978年) 演出:芝山努
「オコゼと山の神」(1981年) 演出:こはなわためお
「かわうその手伝い」(1981年) 演出:若林常夫

2 7月27日(日)ごご1時

子猫物語(91分)

猫のチャトランといっしょに旅をしましょう

乗った木箱が川に流されてしまった子猫のチャトランは、犬のプー助に助けられながら、四季の移り変わる北海道の原野で冒険を続けます。さまざまな動物たちとの出会いや別れをくり返しながら成長してゆくチャトランの姿は、いっさい人間を登場させない撮影のやり方とともに、大きな話題を呼びました。「ムツゴロウ」のニックネームでお茶の間でもおなじみの動物好きの作家、畑正憲が監督をしています。

1986年 監督:畑正憲

3 8月3日(日)ごぜん10時30分

テレビ・アニメーション:
まんがはじめて物語/まんがどうして物語
(計72分)

いつ、だれが、どうやって考えたの?

みんなが知っているものでも、それがいつ頃、どのように発明されたのかは案外知られていないものです。それに答えてくれたのが、1978(昭和53)年から6年間放映された番組「まんがはじめて物語」でした。毎日の生活から感じる疑問を解き明かしてくれる「まんがどうして物語」(1984-86年)と一緒に、スクリーンで観てみましょう。

「まんがはじめて物語」
[お山は晴天 綱渡りでヤッホー!(ロープウェイ)/一人で満員な~に?(トイレ)] 監督:野崎貞夫

「まんがどうして物語」
[どうして海の水はしょっぱいの?(海の水)/どうしてホコリはでてくるの?(ホコリ)] 監督:曽我仁彦

「まんがどうして物語」
[走って走って42.195キロ!(マラソン)/ガラス玉みがけばピントがあなたにピタリ!(メガネ)] 監督:野崎貞夫

4 8月3日(日)ごご1時

学校の怪談(101分)

みんなが語り伝えてきた怖い話…人気シリーズの第1作

日本各地の学校で伝えられてきた「こわい話」が集まって、映画になりました。明日から夏休みという終業式の日、古い学校の木造校舎に閉じ込められた先生と子供たちは、いくつもの幽霊や怪奇現象に出会います。あまりコンピュータ・グラフィックに頼り過ぎずに、手作り感覚で生み出された妖怪やモンスターたちは、恐ろしさだけでなく楽しさも感じさせてくれます。日本中で大ヒットとなり、その後夏休みの人気シリーズとなった映画です。

1995年 監督:平山秀幸 出演:野村宏伸、杉山亜矢子、遠山真澄、米澤史織、余貴美子

5 8月10日(日)ごぜん10時30分

火垂るの墓(89分)[アニメーション]

戦争の悲しみの中に見た美しい幻…

1945(昭和20)年6月5日、アメリカ軍による神戸大空襲は多くの人々の命を奪いました。そのために母を失った兄と妹は、親戚の家でも冷たくされたあげく、防空壕を見つけて自分たちだけで暮らし始めます。しかし、戦時下の生活で食糧は少なくなり、見る見る衰えてゆく妹を兄はどうすることもできません。そんなある日、真夏の闇の中で、兄は激しく舞い飛ぶ蛍の群れに出会いました…。戦争の残酷さを幻想的な美しさとともに描いたアニメーションの名作です。

1988年 監督:高畑勲

6 8月10日(日)ごご1時

おかあさん(98分)

娘は、一所懸命に働くおかあさんを見つめていました

全国の小学生から募集した作文が文集「おかあさん」になりました。その中のいろいろな話を映画のもととなる脚本にしたのは、当時は少なかった女流脚本家の水木洋子で、それを、日本人の日常生活を描いて評価の高かった成瀬巳喜男が監督しました。今から50年前の、東京の下町の風景や、子供たちの生活、考え方をこの映画で知ることができます。日記を書くように綴られる少女の感想が、今では珍しい白黒映画で描かれています。

1952年 監督:成瀬巳喜男 出演:田中絹代、香川京子、岡田英次、片山明彦、加東大介

7 8月17日(日)ごぜん10時30分

太陽の王子 ホルスの大冒険(82分)[アニメーション]

「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」への出発点

「太陽の剣」を授けられた少年ホルスは、父の遺言に従って北の村へ向かいましたが、自分の弟になれと言う悪魔グルンワルドの誘いを断ったために迫害を受けました。それでもホルスは攻撃をはね返し、村人たちを励ましながらついにグルンワルドを打ち倒します。現在、スタジオジブリのアニメ作家として世界的に知られるようになった高畑勲、宮崎駿らの出発点とも言える作品で、3年もの歳月をかけて完成しました。団結する人間の強さを描いた、日本のアニメーションの歴史に残る傑作です。

1968年 監督:高畑勲

8 8月17日(日)ごご1時

東海道四谷怪談(77分)

夏は本当に怖い話にひたってみませんか

日本の代表的な芸術である歌舞伎は、江戸時代に非常に盛んになった伝統演劇です。その中で「怪談もの」は夏に上演される人気番組で、とりわけ鶴屋南北の「東海道四谷怪談」は有名です。この芝居は何度も映画にされていますが、この映画は、できたばかりの日本国産のカラー技術を使用して、原作の雰囲気や怖さを忠実に描いています。人をだましたり亡霊が出たり怖い場面が続きますが、最後には人を愛し、許すことの大切さを訴えています。

1959年 監督:中川信夫 出演:天知茂、北沢典子、若杉嘉津子、江見俊太郎、池内淳子

9 8月24日(日)ごぜん10時30分

長靴をはいた猫(80分)[アニメーション]

笑いとアクションたっぷりの痛快アニメーション!

シャルル・ペローの有名な童話をもとに、猫のペロと、家を追い出された若者ピエールが、魔王ルシファに監禁された国王の娘ローザ姫を助けようと奮闘する物語です。ギャグやアクションがふんだんに盛り込まれ、猫の殺し屋トリオやネズミの泥棒などの愉快な脇役にも助けられて、笑いと躍動感あふれる作品になっています。クライマックスの、魔王の城にしかけられたからくりにも注目しましょう。作家の井上ひさしや小林信彦も脚本作りに参加しています。

1969年 監督:矢吹公郎

10 8月24日(日)ごご1時

植村直己物語(140分)

山を愛し、世界を愛した人間の記録

この映画は、五大陸の最高峰登山や北極点の到達に挑み、世界的な冒険家として知られた植村直己さんを描いた物語です。彼は次々と目標を達してゆきましたが、かつては夏季に成功していたアラスカのマッキンリー山に冬に挑戦、単独での初登頂に成功したものの、下山途中で行方不明になりました。映画は、植村さんが挑戦した世界各地の雄大な土地で撮影され、学生時代から幸せな結婚生活までの短い一生がしみじみと描かれています。

1986年 監督:佐藤純彌 出演:西田敏行、倍賞千恵子、古尾谷雅人、若林豪、大滝秀治

11 8月31日(日)ごぜん10時30分

赤ひげ(185分)

人を信じることの大切さを描いた黒沢監督の名作

この作品は、時代小説家として有名な山本周五郎の原作を映画化したもので、江戸幕府が作った養生所(病院)を舞台に、「赤ひげ」先生によって人間の幸福や生き方を教えられる青年医師の物語です。大人を信じられない少女、空腹のため盗みを働く少年などの話を通して、人の心をゆがめるものは何か、幸福とは何かを、世界のクロサワが独創的な表現で大画面いっぱいに描いています。主演の三船敏郎はヴェネチア国際映画祭で主演賞を受けました。

1965年 監督:黒沢明 出演:三船敏郎、加山雄三、香川京子、二木てるみ、頭師佳孝

7月27日(日)8月3日(日)8月10日(日)8月17日(日)8月24日(日)8月31日(日)
ごぜん10時30分ごぜん10時30分ごぜん10時30分ごぜん10時30分ごぜん10時30分ごぜん10時30分
テレビ・アニメーション:
まんが日本昔ばなし
(計72分)
テレビ・アニメーション:
まんがはじめて物語
まんがどうして物語
(計72分)
火垂るの墓
(89分)
太陽の王子
ホルスの大冒険
(82分)
長靴をはいた猫
(80分)
赤ひげ
(185分)
*途中で約5分間の休憩時間があります
ごご1時ごご1時ごご1時ごご1時ごご1時
子猫物語
(91分)
学校の怪談
(101分)
おかあさん
(98分)
東海道四谷怪談
(77分)
植村直己物語
(140分)

保護者・指導教員・引率者の皆様へ

「こども映画館」は、児童・生徒を対象としたフィルムセンターの映画上映プログラムです。年2回、春休みと夏休みの期間に開催します。「こども映画館」は次のような目的で企画されています。

子供たちが映画館に集まり、みんなが暗闇のなかで集中して大きなスクリーンを見つめ、泣き、笑い、緊張し、興奮し、感動する――かつてはごく当たり前であった、こうした映画の原風景の素晴らしさを、今日の子供たちにも味わってもらいたいと思います。きっと良い思い出になることでしょう。

★「こども映画館」は先着順の入場です。発券・開場は開映の30分前から行ない、定員(310名)に達し次第締め切ります(各回入替制)。観覧券(2階受付で発券)は当日・当該回にのみ有効です。開映後の入場はできません。

★「こども映画館」は小・中学生および高校生のための上映企画です。子供たちの引率や付き添いではない大学・専門学校生、一般、シニア(65歳以上)の方々の単独鑑賞はご遠慮願います。

先着100名のお客様に素敵な記念品をさし上げます(小・中学生のみが対象となります)。

お問い合わせ:  ハローダイヤル03-5777-8600
東京国立近代美術館ホームページ:  http://www.momat.go.jp/

フィルムセンター 〒104-0031東京都中央区京橋3-7-6

▼交通:
営団地下鉄銀座線京橋駅下車、出口1から昭和通り方向へ徒歩1分
都営地下鉄浅草線宝町駅下車、出口A4から中央通り方向へ徒歩1分
営団地下鉄有楽町線銀座一丁目駅下車、出口7より 徒歩5分
JR東京駅下車、八重洲南口より徒歩10分