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  • 2018.10.10 - 12.5

映画の教室 2018

個の紡ぐ物語  ー個人によるさまざまな表現を観る全5回!ー

Film Class of 2018

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「映画の教室 2018」
個の紡ぐ物語

映画は、映画館で上映される商業作品だけでなく、個人による作品としても作られてきました。ホームムービーから前衛的な芸術表現まで、目的もスタイルも多種多様です。それら個人による映画には、作り手の個性や意図が、自由に色濃く反映されています。今回の「映画の教室 2018 個の紡ぐ物語」では、戦前のアマチュア映画、研究者による映像、日記映画、女性映像作家の作品、実験映画と、5回にわたってさまざまな視点や表現で制作された16作品を紹介します。各回、研究員による解説付きです。映画の基礎を学びたい方々のご参加をお待ちしています。

開催日:2018年10月10日(水)24日(水)11月7日(水)21日(水)12月5日(水)
7:20pm開始 [7:00pm開場]  全5回・隔週水曜・約15分の研究員による解説付き

会場:小ホール 定員:151名
★各回の開始後の入場はできません。

料金:一般520円/高校・大学生・シニア310円/小・中学生100円/障害者(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブ及び東京国立近代美術館のキャンパスメンバーズは無料

当日券についてはこちらをご覧ください。

前売券についてはこちらをご覧ください

「映画の教室」スタンプカードについてはこちらをご覧ください。

 


■10.10[水]7:20pm-

アマチュア映画作家 (計 53分)

『母を迎へて』

『あこがれ[スタヂオF版]』

日本に9.5mmのパテーベビーのカメラが登場したのは1923年。1926年には9.5mmのアマチュア映画団体がうまれ、その後数々の小型映画コンテストが国内で開催されるなどアマチュア映画作家が活躍し、ホームムービーも多数制作された。『東京行進曲』は、既存のレコードに合わせて制作されたレコードトーキー作品。上映するのは、SPレコードからサウンドトラックを作成した35mmプリント。『あこがれ[スタヂオF版]』は、五所平之助の『あこがれ』(1935年)のロケ現場で撮影し、一本の短篇に仕上げた作品。

東京行進曲 (3分・35mm・白黒)1929(服部小型映画研究所)
(監)服部茂

寂光(12分・16fps・35mm・白黒・無声)1930頃
(監)森紅

母を迎へて(16分・16fps・35mm・白黒・無声)1931
(監)荻野茂二

あこがれ[スタヂオF版](10分・16fps・35mm・白黒・無声)1935
(監)川喜田壮太郎

夏祭(8分・18fps・35mm・カラー・無声)1937
(監)桝田和三郎

カムイ 熊神(4分・16fps・35mm・カラー・無声)1938
(監)カワキタソータロー


■10.24[水]7:20pm-

研究者の視点 (計 73分)

『昭和十二年八月 富士山の自然美』
                                              ©福山藩阿部家・蟲喰鷹ノ羽

「雲の伯爵」こと阿部正直は、富士山の雲形と気流との関係をめぐる研究に映画を活用し、また、数々のホームムービーも残した。動物学者・八田三郎が1925年に記録した『白老アイヌの生活』は、当時既に消えようとしていたアイヌの生活ぶりを再現したものだという。『イヨマンデ』は、二風谷の集落に移り住んだスコットランド人医師で、アイヌ文化の良き理解者でもあったニール・ゴードン・マンローが昭和初期に撮影したイオマンテ(熊の霊を送る儀式)の映像を、後にトーキー作品として構成したもの。

昭和十二年八月 富士山の自然美(3分・16fps・16mm・カラー・無声)1937
(撮)阿部正直 

白老アイヌの生活(43分・16fps・35mm・染色・無声・英語版)1925(HORIUCHI CO.)
(監)八田三郎

イヨマンデ <秘境と叙情の大地で>(27分・35mm・白黒)1965(東京オリンピア映画社)
(構)尾形青天(撮)ニール・ゴードン・マンロー


■11.07[水]7:20pm-

日記映画 93分)

『15日間』

日本の日記映画を代表する映像作家であり詩人でもある鈴木志郎康が、カメラを据えて、その日にあったことなどを毎日6分間語る自らの姿を、15日間撮影した。作家いわく、「ある意味では、自分一人で自分の映画を作るという個人映画の極点が実現されてしまった」作品。

15日間(93分・35mm・カラー)1980
(監)鈴木志郎康


■11.21[水]7:20pm-

女性のまなざし 計 58分)

『ざわめきのもとで』         ©STUDIO IDEMITSU

『加恵、女の子でしょ!』                                                                                        ©STUDIO IDEMITSU

日本の女性映像作家・ビデオアーティストの先駆者である出光真子は、1970年代からフィルムとビデオで映像作品を発表してきた。『ざわめきのもとで』では、詩的な映像に重ねて、母の死とそれをめぐるさまざまな言葉が紡がれる。シモーヌ・ド・ボーヴォワールの「第二の性」から着想を得た『加恵、女の子でしょ!』では、女性がアーティストとして活動することの困難が描かれる。どちらも、専業主婦をしながら作品を制作し続けた出光による、社会に対する問いかけとも言えるだろう。

ざわめきのもとで(11分・16mm・カラー)1985
(監)出光真子

加恵、女の子でしょ!(47分・16mm・カラー・英語字幕付)1996
(監)出光真子  


■12.05[水]7:20pm-

スクリーンへの問い (計 69分)

『檻囚』                                      ©TERAYAMA WORLD

『消しゴム』                            ©TERAYAMA WORLD

詩人、劇作家、小説家、写真家、競馬批評家、映画監督といった数々の肩書を持ち、戦後の日本アングラ演劇を代表する寺山修司。映画においては、スクリーンの意味を問うさまざまな実験を試みた。現存する寺山の最初の映画『檻囚』、カンヌ国際映画祭監督週間に正式招待された、スクリーンをドアに見立てた『迷宮譚』など、計4作品を上映する。

檻囚(11分・16mm・カラー)1964
(監)寺山修司

迷宮譚(16分・16mm・カラー)1975(映画実験室 人力飛行機舎)
(監)寺山修司

消しゴム(20分・16mm・カラー)1977(映画実験室 人力飛行機舎)
(監)寺山修司

書見機(22分・16mm・カラー)1977(映画実験室 人力飛行機舎)
(監)寺山修司

 

 

 

 

■(監)=監督(構)=構成(撮)=撮影
■特集には不完全なプリントが含まれていることがあります。
■記載した上映分数は、当日のものと多少異なることがあります。
■スタッフの人名は原則として公開当時の表記を記載しています。

当日券(発券=地下1階受付)

料金:一般520円/高校・大学生・シニア310円/小・中学生100円/障害者(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブ及び東京国立近代美術館のキャンパスメンバーズは無料

◆当日券で入場される方には、開館と同時に、入場整理券を1階ロビーにて発券します。
・各日の開館時間についてはトップページのカレンダーをご覧下さい。
・当日券の発券は7:00pmから行い、定員に達し次第締切ります。
・学生、シニア(65歳以上)、障害者、キャンパスメンバーズの方は、証明できるものをご提示ください。
・当日券の発券は各回1名につき1枚のみです。

・各回の開始後の入場はできません。

入場方法

①前売券をお持ちの方は、開場時(7:00pm)に、前売券に記載された整理番号順にご入場いただけます。
②その後は、当日券の整理券をお持ちの方が、整理番号順にご入場いただけます。前売券をお持ちの方は、随時ご入場いただけます。
・前売券、当日券は、当日・当該回のみ有効です。

9月12日(水)10:00amより、チケットぴあにて全上映回の前売券(全席自由席・各70席分)を販売します。[Pコード:558-969]

前売料金:一般520円/高校・大学生・シニア310円/小・中学生100円

入場方法:前売券をお持ちの方は、開場時(7:00pm)に、前売券に記載された整理番号順にご入場いただけます。その後は随時ご入場いただけます。

・各回の開始後の入場はできません。
・学生、シニア(65歳以上)の方は証明できるものをご提示ください。
・前売券は当日・当該回のみ有効です。

 

前売券の購入方法
チケットぴあ店舗、セブン-イレブン、サークルK・サンクスで購入で購入
 前売料金に加え、1枚につき発券手数料108円がかかります。
受付電話(0570-02-9999)で購入
 前売料金に加え、1枚につき発券手数料108円がかかります。
 ※毎週火・水 2:30am~5:30amはシステムメンテナンスのため受付休止となります。
チケットぴあのサイトで購入
 購入時期によってご利用可能な決済方法が異なります
 前売料金に加え、1枚につき発券手数料108円、また決済方法によって1件につき決済手数料がかかる場合があります。

※チケットぴあの手数料等については、チケットぴあHPのヘルプ利用料一覧の頁をご覧ください。
※本前売券の購入に、システム利用料(通常216円/枚)はかかりません。

※前売券の払い戻し、交換、再発行はいたしません。

 

「映画の教室」スタンプカード [観覧券は各回別途必要です]

第1回目(10月10日)の入場時に、「映画の教室 2018 個の紡ぐ物語」のスタンプカードを配布し、各上映日に1つずつスタンプを押印します。全5回ご覧いただいた方には、本年度(1月27日まで)の当館主催上映の入場引換券を1枚謹呈します。

映画の教室とは映画芸術や映画保存を学ぶ上で重要な作品を、国立映画アーカイブの所蔵作品の中から上映するプログラム。テーマに沿った各5回シリーズ・研究員の解説付きです。シリーズを通して観ることで、より一層映画や作品への理解を深めることができます。

できるだけ5回シリーズ通してご参加いただきたいとの思いから、「映画の教室」スタンプカードもご用意いたしました。ぜひご利用ください。

 

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