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Screening 上映・企画情報
大ホール

日本の初期カラー映画

The Birth and Development of Japanese Color Film
2014.4.8-5.25

2014年4月8日(火)~5月25日(日)

開催要領

会場=大ホール
定員=310名(各回入替制)
料金=一般520円/高校・大学生・シニア310円/小・中学生100円/障害者(付添者は原則1名まで)、キャンパスメンバーズは無料
※消費税増税に伴い、2014年4月1日より入場料金が改定となります。

発券=2階受付
・観覧券は当日・当該回のみ有効です。
・発券・開場は開映の30分前から行い、定員に達し次第締切ります。
・学生、シニア(65歳以上)、障害者、キャンパスメンバーズの方は、証明できるものをご提示ください。
・発券は各回1名につき1枚のみです。

★開映後の入場はできません。
★4-5月の休館日:月曜日、3月31日(月)-4月7日(月)、5月26日(月)-29日(木)


 映画に色彩を付ける試みは、その草創期から常になされてきました。無声映画期には、白黒映画フィルムへの彩色・染色・調色といった人工的な着色法が普及するとともに、現実の色を忠実に再現することを目指した「天然色映画」が試みられました。日本でも1914年から1917年にかけて、英国の《キネマカラー》方式の権利を獲得した天活が「天然色映画」を製作しました。
 1930年代、三色分解撮影と捺染プリント方式を確立した《テクニカラー》が世界のカラー映画市場を席巻します。しかし大量のプリント作製を前提とする方式だったため、日本には根付きませんでした。その後、《コダクローム》や《アグファカラー》といった、より経済的な多層式カラーフィルムが登場し、これを受けて日本でも、戦中期に小西六写真工業と富士写真フイルムの2社が国産カラー映画の開発を進めます。
 戦後、その試みは開花し、日本は《コニカラー》と《フジカラー》という2つの国産カラー映画方式を持つに至ります。しかし同時にこの時期は、内型ネガ・ポジ方式の《イーストマンカラー》をはじめとする、外国の新たなカラー映画方式が複数到来した、百花繚乱の時期でもありました。
 本企画は、日本映画が本格的に色彩を獲得し始めた1950年代の作品(42プログラム・57本)を振り返り、映画における色彩表現の創造性と重要性を再発見する試みです。国内外のさまざまなカラー方式やカラーフィルム、また、巨匠たちのカラー映画への取り組み、さらには記録映画やアニメーションにおける色彩の探求などを観直すことにより、映画における色彩の役割をあらためて発見する機会になれば幸いです。

*上映プリントの中には、原版の経年劣化に伴う褪色やカラーバランスの崩れが見られるものが含まれています。
*作品区分は、(テクニカラーを除き)撮影に使用したフィルムの種類によるものです。

     PDF版でもご覧いただけます →→ 「NFCカレンダー」2014年4-5月号

◆コニカラー(さくら天然色フィルム)
1 <コニカラー短篇集>(計66分)
魔法の靴(7分・35mm・カラー)
くじら(KUJIRA)[デジタル復元版](9分・35mm・カラー)
かわいい魚屋さん(3分・35mm・カラー)
ゆきのよる(10分・35mm・カラー)
色彩マンガ映画 花と蝶(9分・16mm・カラー)
阿寒湖のまりも(15分・16mm・カラー)
うかれバイオリン(13分・35mm・カラー)
2 綠はるかに(90分・35mm・カラー)
3 森は生きている(57分・16mm・白黒)※参考上映
森は生きている(28分・35mm・カラー・部分)
◆フジカラー
4 カルメン故郷に帰る(86分・35mm・カラー)
5 花の中の娘たち(95分・35mm・カラー)
幽霊船(YUUREI SEN)[デジタル復元版](11分・35mm・カラー)
黒いきこりと白いきこり(16分・35mm・カラー)
6 楢山節考(98分・35mm・カラー・英語字幕版)
◆イーストマンカラー
7 地獄門[デジタル復元版](89分・35mm・カラー)
8 金色夜叉(92分・35mm・カラー)
9 ハワイ珍道中(86分・35mm・カラー)
10 宮本武藏(93分・35mm・カラー)
11 千姫(95分・35mm・カラー)
12 螢の光(76分・35mm・カラー)
13 楊貴妃(91分・35mm・カラー)
14 幻の馬(90分・35mm・カラー)
15 續宮本武藏 一乘寺の決斗(103分・35mm・カラー)
16 修禅寺物語(102分・35mm・カラー)
17 新・平家物語[デジタル復元版](107分・35mm・カラー)
18 絵島生島(126分・35mm・カラー)
19 ジャンケン娘(92分・35mm・カラー)
20 珠はくだけず(99分・35mm・カラー)
21 宮本武藏 完結篇 決鬪巖流島(104分・35mm・カラー)
22 北海の叛乱(94分・35mm・カラー)
23 残菊物語(112分・35mm・カラー)
24 婚約三羽烏(87分・35mm・カラー)
25 白い魔魚(104分・35mm・カラー)
26 白夫人の妖恋(103分・35mm・カラー)
27 滝の白糸(98分・35mm・カラー)
28 ロマンス娘(97分・35mm・カラー)
29 旗本退屈男 謎の幽霊船(90分・35mm・カラー)
30 力道山 男の魂(99分・35mm・カラー)
31 夜の河(104分・35mm・カラー)
32 夕日と拳銃(123分・35mm・カラー)
33 日本橋(111分・35mm・カラー)
34 裸足の青春(98分・35mm・カラー)
35 妖蛇の魔殿(86分・35mm・カラー)
36 空の大怪獣 ラドン(82分・35mm・カラー)
37 黄色いからす(104分・35mm・カラー)
38 <イーストマンカラー短篇集>(計97分)
ビール誕生(15分・35mm・カラー)
鋳物の技術―キュポラ熔解―(18分・35mm・カラー)
銀輪[デジタル復元版](12分・35mm・カラー)
富士は生きている(34分・35mm・カラー)
ふくすけ(18分・35mm・カラー)
◆テクニカラー
39 蝶々夫人(114分・35mm・カラー)
◆アグファカラー
40 ダービーを目指して(9分・35mm・カラー)
午後8時13分(99分・35mm・カラー)
41 忘れじの午後8時13分(96分・35mm・カラー)
はだかの天才画家 山下清(35分・35mm・カラー)
◆フェラニアカラー
42 点と線(85分・35mm・カラー)
Calendar 上映・展示カレンダー
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The National Museum of Modern Art, Tokyo