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大ホール

フィルムセンター開館40周年記念①
発掘された映画たち2010

The 40th Anniversary of National Film Center Part 1
Cinema: Lost and Found 2010
2010.5.11-5.27
作品詳細
A-5 5/13(木) 3:00pm 5/26(水) 7:00pm  
プラネット映画資料図書館共同復元作品
(計77分)

1974年に設立されたプラネット映画資料図書館(代表:安井喜雄氏)は、大阪を拠点に映画フィルムや映画関連資料を収集・上映する民間組織である(原版保管:神戸映画資料館)。フィルムセンターは、同図書館と共同で、数多くのフィルム復元を実施してきたが、今回は近年収蔵した未上映作品4本を紹介する。

元祖 大曲藝連鎖 東京江川巡業部
(1分・15fps・35mm・白黒・無声・不完全)

「江川の玉乗り」として、明治期から大正期にかけて浅草で活躍した曲芸一座が出演した映像。わずかな断片であるが、芸能史的な観点からは歴史資料的価値の高い映像であろう。屋外のロケと舞台撮影をミックスした連鎖劇風の場面も映し出されていて興味深い。

大正時代

チャップリンとクーガン[仮題]
(11分・16fps・35mm・染色・無声・部分)

作品特定に至っていないが、西洋から映画監督と子役らしき人物が日本へやってきて、映画の撮影風景を見学するというアニメーションで、『キッド』(チャールズ・チャップリン監督、日本公開1921年)を連想させるチャップリン的な人物や、ジャッキー・クーガン的な子役が登場する不思議な作品。

1920年代

少年美談 清き心
(30分・18fps・35m・白黒・無声)

他人のお金を道端で拾って自分のものにしてしまった生徒に対して、担任の先生は寓話を用いて改心させようと試みるが…。コミカルな場面を挿入したり、意外な結末を準備して見るものを楽しませてくれる教育映画で、内田吐夢の現存最古の作品。主役の少年を演じた水島三千男は戦後まで活躍した俳優の水島道太郎。

'25(社会教育映画研究所)(監)内田吐夢(原)(脚)古林貞二(撮)永井政次(美)押本七之助(出)水島三千男、兒島武彦、白井寿美子、邦江弘光、立花清、川田いね子、鈴木ます子、水島欽三郎、石森久太郎、西沢武夫

闇(くらやみ)の手品
(35分・18fps・35mm・白黒・無声)

闇夜の路上で見知らぬ男から大金を預かってしまった少年の心の葛藤を描いた作品で、正直さの美徳を謳った教育映画。多重露光や特殊レンズを多用した映像表現に監督のセンスが光る。

'27(本庄映画研究所)(監)(脚)鈴木重吉(原)八木祐鳳(撮)酒井健三(美)押本七之助(出)相澤鋓三、三田村次郎、高森正二郎、瀧澤藤三郎、長谷川栄二郎

■(監)=監督・演出 (原)=原作・原案 (脚)=脚本・脚色 (構)=構成 (撮)=撮影 (美)=美術・舞台装置 (編)=編集 (音)=音楽 (出)=出演 (解)=解説・ナレーション
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The National Museum of Modern Art, Tokyo