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大ホール

フィルムセンター開館40周年記念①
発掘された映画たち2010

The 40th Anniversary of National Film Center Part 1
Cinema: Lost and Found 2010
2010.5.11-5.27
作品詳細
G 5/20(木) 7:00pm 5/23(日) 1:00pm  
「映画の里親」――市民の映画保存
(計67分)

失われた映画を発掘し、35mmプリント復元のための資金提供者を募る映画保存協会の「映画の里親」プロジェクト。同プロジェクトを通して甦った5本を一挙上映。

モダン怪談 100,000,000円[松竹グラフ版]
(16分・16fps・35mm・白黒・無声)

駆け落ちした若い男女が赤城山に迷い込み、国定忠次の埋蔵金を発掘する人々や、忠次の幽霊に遭遇する。斎藤寅二郎の現存する最も古いナンセンス喜劇作品で、映画保存協会が2004年に発掘した16mmのダイジェスト版をブローアップ。「映画の里親」制度により復元された最初の1本となった。封切時は1,399mの作品であったが、その2割程度が現存している。

'29(松竹蒲田)(監)斎藤寅二郎(原)大森文雄(脚)池田忠雄(撮)武富善雄(出)斎藤達雄、松井潤子、坂本武、吉川満子、小倉繁

海浜の女王[松竹グラフ版]
(16分・16fps・35mm・白黒・無声)

「映画の里親」第2回作品。蒲田モダニズムを代表する牛原虚彦監督=鈴木伝明主演の1本を2006年に復元。ある大事件の証拠をめぐって新聞社間の激しい争奪戦が勃発。青年記者・石川は敵の目を欺くために謎の美女に扮し、証拠の死守をはかる。二枚目スターの鈴木伝明が女装姿で水泳、カーチェイス、乱闘を繰り広げる。

'27(松竹蒲田)(監)牛原虚彦(原)津久秋良(脚)小林正(撮)水谷文二郎(出)鈴木伝明、柏美枝

学生三代記 昭和時代[マキノ・グラフ版](「野球の巻」「下宿の巻」)
(16分・16fps・35mm・白黒・無声)

「映画の里親」第3回作品。「学生三代記」は、マキノプロ製作の短篇喜劇集で、『天保時代』『明治時代』『昭和時代』の3篇が同時に公開された。本篇は、2007年に映画保存協会、立命館大学アート・リサーチセンター マキノ・プロジェクト、フィルムセンターが共同で16mmから35mmにデジタル復元したもので、『昭和時代』篇の8つのエピソードのうち、「野球の巻」「下宿の巻」が収録されている。

'30(マキノプロ)(監)川浪良太、滝澤英輔、久保為義(原)(脚)八田尚之(撮)大森伊八(出)横澤四郎、砂田駒子、津村博、泉清子

霧隠才蔵[パテベビー版]
(3分・16fps・35mm・白黒・無声)

「映画の里親」第4回作品。活動写真弁士の坂本頼光氏が入手した9.5mmフィルムから2007年に復元。『映画検閲時報』(内務省警保局編)によれば、伴野商店が1930年12月に家庭用パテベビー版『霧隠才蔵』の審査を受けているが、オリジナルの劇場用作品の詳細は不明。

黒手組助六[マーヴェルグラフ版]
(16分・16fps・35mm・白黒・無声)

「映画の里親」第5回作品。林長二郎(長谷川一夫)の貴重な初期の無声映画。父を殺され家重代の宝刀・友切丸を奪われた花川戸助六が、下手人の鳥井新左衛門一味と大乱闘を繰り広げる。2009年に16mmの短縮版から復元。封切時の966mのうち、助六と揚巻太夫の濡れ場や立回りの場面など、約3分の1が残されている。

'29(松竹下加茂)(監)冬島泰三、古野英治(原)(脚)前田孤泉(撮)杉山公平(出)林長二郎、若水絹子、高田浩吉、坪井哲、中根龍太郎

5月23日(日)1:00pmの回は柳下美恵氏によるキーボード伴奏付きの上映。また上映前に石原香絵氏(映画保存協会代表)による解説(約20分)があります。

■(監)=監督・演出 (原)=原作・原案 (脚)=脚本・脚色 (構)=構成 (撮)=撮影 (美)=美術・舞台装置 (編)=編集 (音)=音楽 (出)=出演 (解)=解説・ナレーション
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The National Museum of Modern Art, Tokyo