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発掘された映画たち2009

Cinema: Lost and Found 2009
2009.4.21-5.3
作品詳細
A-11 4/26(日) 1:00pm 4/28(火) 3:00pm  
戦前・戦中劇映画の復元
(計68分)


怪談 皿屋敷[仮題]
(11分・16fps・35mm・無声・染色・断片)

おそらく日本映画のなかで現存する最古の「皿屋敷もの」。断片ゆえに作品名の特定には至っていないが、撮影・編集のスタイルから関東大震災以前の作品と推測できる。井戸からお菊の幽霊が出てくるショットでは二重露光が使われ、その他にもコマ撮り撮影や逆回転撮影も活用されている。(素材提供:プラネット映画資料図書館)

’23年以前

播州皿屋敷
(8分・18fps・35mm・無声・白黒)

こちらも「皿屋敷もの」の短篇で、侍女のお菊(筑波)が、家宝のお皿の枚数が足りないとして家主の青山鉄山に惨殺されるが、お菊の夫・三平(片岡)が恨みを晴らす。青山の弟・忠太役の清水林之輔は女優・花井蘭子の父。(安部善重コレクション)

’28頃(賀古プロ)(編集)賀古残夢(撮)田中十三(出)松井莊輔、淸水林之輔、片岡紅三郎、筑紫かず子、市川市昇

槍供養[パテベビー版・デジタル復元版]
(17分・16fps・35mm・無声・白黒)

槍持ちの家来が、誤って主君ではない別の武士に大切な槍を渡してしまう。その武士は槍持ちの首と引替えならば槍を返そうと条件を出す…。大河内傳次郎の演技が光るダイジェスト版で、京都文化博物館が2006年に9.5mmフィルムからデジタル復元したものを上映。(素材提供:京都文化博物館)

’27(日活太秦)(監)辻吉郎(脚)小杉文雄(撮)井隼英一(出)久米讓、大河内傳次郎、尾上桃華、葛木香一

繪日傘 第二話 狸大盡[パテベビー版・デジタル復元版]
(8分・16fps・35mm・無声・白黒)

当時のヒット曲に材を取った小唄映画で、全3篇が製作された。「繪日傘」シリーズはその第2話で、9.5mmのダイジェスト版から、京都文化博物館が2005年にデジタル復元したもの。祗園の太夫には想いを寄せていた若侍がいたが、好色な男に執拗に口説かれる…。(素材提供:京都文化博物館)

’30(マキノ御室)(監)金森万象(脚)東艸之介(原)長田幹彦(撮)松浦茂(出)浅間昇子、澤村国太郎、小金井勝

君と僕
(24分・35mm・白黒・部分)

戦時下における朝鮮民族の志願兵をテーマにした劇映画。失われた作品と見なされていたが、全体の2割程度が16mmプリントとして発見された。青年兵たちの行進や訓練の合間ののどかな休息場面、そして白馬江を舟で下りながら登場人物が歌を歌う場面などが残っている。わずかに李香蘭(山口淑子)も出演している。

’41(朝鮮軍報道部)(監)(脚)日夏英太郎(脚)飯島正(撮)森尾鉄郎(音)佐藤長助(出)小杉勇、三宅邦子、永田絃次郎、朝霧鏡子、金素英、李香蘭

■(監)=監督 (脚)=脚本・作 (撮)=撮影 (美)=美術・装置 (音)=音楽 (出)=出演
■スタッフ、キャストの人名は原則として公開当時の表記を記載しています。
■記載した上映分数は、当日のものと多少異なることがあります。
■特集には不完全なプリントが含まれていることがあります。
■各プログラム中の上映順序は変更になる場合があります。

Calendar 上映・展示カレンダー
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The National Museum of Modern Art, Tokyo